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ボルドー Archive

CH.デュクリュ・ボーカイユ テイスティング

2013年10月26日(土)ENOTECA広尾本店にて。ボルドーシャトーの垂直は久しぶりだ。

本テイスティングの所感は下記。

・全体を通して、CH.デュクリュ・ボーカイユの特徴である「キレイさ」「クリーンさ」が出ており、またじんわりと現れる旨みやミネラルがあり好印象。

・オフ・ヴィンテージが揃った。最高にはなれないが、しみじみとした魅力があり単体でじっくりと向き合うと大きな喜びを与えてくれる。

・特に02年、04年、92年からは、オフ・ヴィンテージの扱い方を教えてもらった思いだ。購入時に印象が悪いワインでも、諦めずに保管しよう。

・CH.デュクリュ・ボーカイユは、意外に芯が強く、新しい状態では色々な要素を内に秘めたままにしているのかもしれない。

・過去のテイスティング・メモを読み返すと、不満が書いてある一方で、存在する要素に関する記述はボリュームが多い。これが今回(熟成後)の好印象につながったのかもしれない。

CH.デュクリュ・ボーカイユ'10 [サンジュリアン]

透明感あり。しっかりと色付いた黒みのある赤紫色。エッジは赤~ピンク色で粒子が見える。

香りは開いていて明確。バニラをはじめとする甘い香り、インク、アルコール、ブルーベリーのコンポートなど。また、ベースの部分に青草のニュアンスも感じた。バニラの風味は、まだ馴染んでおらず、浮ついた印象を残す。

味わいはやや凝縮感に欠けるが、ミネラル感が強く美味しい。滑らかな口当たりの後に、まだこなれていないタンニンが現れる。タンニンの量は多いものの上質で悪い印象はない。更に後に現れるミネラルと一緒になり、非常に長い余韻を残す。

現段階で果実感が豊富。一方でタンニンも多いため渋美味しい。鼻に抜ける後味は酵母感があり、しばらく置くとタンニンもギシギシしてくる。これからまだ向上すると思う。

(記:2013.10.26)

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CH.デュクリュ・ボーカイユ'04 [サンジュリアン]

くすんだ赤黒色でギリギリ透明感がある。エッジの部分は赤色~ピンクで粒子が見える。

香りは閉じている。古さを感じさせる香り。落ち葉や落ち着いた感じのカシス、熟したイチジクなど。全体を通してアルコールのもたらすクールさがある。

味わいは薄くエレガント。そしてとてもキレイ。そう思って飲み進むと、中盤からアフターにかけて、じんわりと旨みとミネラルが出てくる。オフ・ヴィンテージのワインだが、うまく熟成した古酒にに成長している。

ボトル状態がとても良い。キレイな味わいが壊れていない。強さはあまりない。古くはなっているが、リリース当時の04年の印象が確かに残っている。しばらく置くと酸が徐々に強くなり、たくましさが増した。最高ではないが好みの味だ。

(記:2013.10.26)

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CH.デュクリュ・ボーカイユ'02 [サンジュリアン]

くすみ褪色した赤黒色でギリギリ透明感あり。エッジには曇った黒みのある粒子が見える。

かなり古いワインの香り。土、よく練られた、ミントや青草を含んだ香り。青草の印象がアルコールと混じり、良い方向に働いている。グラスを廻すと、硫黄のような香りも出た。

こちらも味わいはキレイ。飲み続けるにしたがい、じんわりと味わいが蓄積する。心地良い、渋み、ミネラル、酸のバランス。ワインを長く飲んできた人が高く評価するであろう味わいだ。

やや酸っぱめだが、自然な味わい。飲む順序によっては、このワインの良さが分からずに埋没してしまうリスクもある。大切に、じっくりと向き合って飲むと、他では得られない良さを見せてくれるワインだと思う。

(記:2013.10.26)

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CH.デュクリュ・ボーカイユ'92 [サンジュリアン]

透明。かなり褪色が進んでいる。エッジはオレンジがかっている。濁り、くもりは少ない。

香りは閉じている。土、腐葉土の香り。少しヒネた古酒の酸の香り。焼けたような風味もあり、果実香はない。

はかない味わいで水に近付いている。しかしこれもキレイ。'92年のネガティヴな要素は感じない。飲み進むにしたがい酸が強くなり、その中に旨みが感じられるようになる。アフターではカラメルのような
印象も見え隠れする。

更に飲み進むと、酸とタンニンが口内に蓄積し、たくましさが出る。この段階になると、アフターのタンニンと旨み、ミネラルは非常に長い時間持続する。

酸の効いたオフ・ヴィンテージは、思いきって長くストックしてみるのも1つの手かもしれない。

(記:2013.10.26)

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CH.デュクリュ・ボーカイユ'79 [サンジュリアン]

くすんだ赤色で、全体にオレンジ~褐色に変化しつつある。エッジはほんのりとした桜色。

香りはボール紙、黒土、未熟な腐葉土、黒カビなど。

味わいは意外なことに中盤がたくましい。酸を伴う、熟成チーズのような旨味感。その後、アフターに落ち葉のような風味が抜けてゆく。果実味がないため、しっかりとした味わいだが、しつこさがない。ミネラル感もあり。

じんわりとした旨みが中盤とアフターに現れ好印象。うまく熟成したオフ・ヴィンテージの古酒。美味しい。

(記:2013.10.26)

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アルター・エゴ・ド・パルメ'10 [マルゴー]

こちらもENOTECA広尾本店でのテイスティングで隣の席の方から頂いた。CH.パルメのセカンド(的なワイン)らしい。

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透明感あるが、しっかりと色付いた赤黒色。エッジは鮮やかな赤色。中心部は黒に近い。

ゴム系の香り、ミント他のクールな印象、ボール紙、若干の若いカベルネの不愉快な要素あり。一方で妖しさもあり、よく練られた香り。

口当たりは柔らかで充実した中盤を持ち、やや強めのタンニンを感じる。凝縮感は欠けているが、それを踏まえてうまく纏めている。タンニン豊富で、ワイン好きでもそれなりの楽しめる内容だと思う。

(記:2013.10.19)

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CH. オーゾンヌ'02 [サンテミリオン]

しっかりと色付いた赤黒色。透明感あり。

うっとりするような妖しい香り。甘いバニラや赤い果実の香り、木樽のニュアンスなど、複雑で楽しい。

味わいは柔らかく滑らか。02年らしいと思う。凝縮感が足りない「大人しい子」だが、中盤以降はしっかり感が出てくる。口どけは、すっと無くなる感じで私好み。そんな中、ミネラル感は長く伸びる。

(記: 2013.9.26)

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CH. ラフィット・ロートシルト'05 [ボイヤック]

透明感あり。しっかりとした色付き。

複雑性ある香りで、ミントのようなクールさ、ユーカリ、肉っぽいニュアンスもある。

味わいは薄めだが、旨さは明確で、よく整っている。とてもキレイで、05年らしさを残しながら、うまく熟成していると思う。アフターはすっと無くなるような印象で、やや物足りなさを感じた。

(記: 2013.9.26)

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CH. ラトゥール'05 [ポイヤック]

しっかりとした濃い赤黒色。透明感はある。

香りは閉じているが、クールで上品な香り。(連続テイスティングで私の鼻がバカになっていた可能性が高い)

柔らかい口当たり。ファースト・リリース時よりも少し大人しくなった印象。時期的な問題だろうか?アフターにはミネラルを感じた。

飲み進むに従い、味わいの喜びが舌上に蓄積する。アフターの苦味も段々と強くなり、引き締まった印象が出る。また酸の印象もしっかりとしたものに変化し、構成感が素晴らしくなる。

最終的に「酸っぱさ」と「渋さ」の両方に喜びを感じる美味しさに開いた。

(記: 2013.9.26)

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レ・フォール・ド・ラトゥール'05 [ポイヤック]

濃い赤黒色。透明感があり粒子が見える。

可愛らしい香り。閉じこもったような赤い果実、汗、酸など。力強い香り。

柔らかい口当たりで、よく詰まった印象の中盤。アフターにはミネラルがある。先に飲んだCH.ラトゥール'05より飲みやすく分かり易い。

中盤の印象はラトゥールに勝ち、アフターの複雑さでは負けているように思えた。(「今飲んだ場合」をストレートに評価。ポテンシャルを含めると逆転するかもしれない)

(記: 2013.9.26)

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カリュアド・ド・ラフィット'05 [ポイヤック]

しっかりとした色付きの赤黒色。透明感がある。

よく練られた甘い香り。干しぶどう、クールさ、ケーキのようなふくらみある甘さなど。

柔らかい口当たり。中盤は凝縮感あり充実している。後半部分からは、全体によく調和した酸が現れる。アフターにはミネラル感。

2ndワインとは思えない素晴らしさ。

(記: 2013.9.26)

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CH. ラフィット・ロートシルト '03 [ポイヤック]

艶の消えた黒みの強い赤黒色。エッジは赤みの強い透明。リリース当初と較べると本当に薄くなった。

廻す前の香りはラフィットらしい鉛筆と杉林。その他、ぶどうの皮やローストしたコーヒー豆。廻すと揮発感、ミント、ほのかな甘い果実香が出るが、全体としてはロースト香に負ける。とても上品な香りで素性の良さは明らかだが、今は嗅ぎ頃ではない。

味わいは、甘く熟した果実感が前面に出ている。'90年のボルドーのように、やや緩い印象がある。弱めの甘さがあり、アフターはミネラル感と適度な旨味、果実味、酸味があるが、苦みが少し強く残る。また後半においては酸とタンニンに若干のザラつきがある。果実感を始めとする味わいの要素が後退している。ポテンシャルは感じるが、中抜け感があり、閉じているようだ。(あるいは熱が入っている可能性が高い)

かなりのポテンシャルがあるが、PP 100点とは言い難い。果実感から判断して状態が疑わしい。

(記:2009.12.26)

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CH. ラトゥール '98 [ポイヤック]

やや艶を失った黒みの強い赤黒色。中心部に透明感はない。エッジは赤色で透明。

香りには果実の風味を思わせる甘い熟成香がある。落ち着いたアルコール感、よく練られた過剰にならない甘さ。上品、シャープ、クールでかなり高貴だ。

味わいは、まだほぐれきっていないが、ストレートに美味しいと思わせる旨味がある。ちょっと各要素のバランスが悪く思えるが、もっと熟成することで整うと思う。アフターは、ミネラル感が強く、厚めの酸とタンニンがある。酸が意外と強いが嫌いなタイプではない。じっくりと噛み締めるように飲むとどんどん味が出てくる。

現時点でバランスが取れていないが、数年後に劇的に味わいが向上するように思える。自分の持っているボトルは、あと5年程度は置こうと思う。

(記:2009.12.26)

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CH. ムートン・ロートシルト '98 [ポイヤック]

艶を失った黒みの強い赤黒色で色付きはしっかりとしている。エッジは透明なルビー色。

明確な旨味、甘みを連想させる香り。醤油のようなニュアンスもある。その他、インク、杉林、甘い熟成香、程よいアルコール感。シャープな印象を残しながら完全に香りが開いている。これらの要素の裏には、焦げ臭、体臭、少しの雑巾臭さもある。

味わいの方は若干閉じている。ミネラル感が強く、ぶどうの皮の果実感がある。酸が前面に出ており、後半を中心に強度を増す。酸っぱさと旨味が楽しめる状態。今は谷間にあたり飲み頃ではないと思うが、実力があるためそれなりに楽しめる(ただ今飲むのは、ちょっと可哀そうな感じがする)。

今後確実に上昇するポテンシャルを持つ。余裕があるならば、もっと待ってから飲んだ方が良い。 

(記:2009.12.26)

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CH. マルゴー '04(Demi) [マルゴー]

PP93点。ギリギリ向こうが見える程度の透明感。黒みの強い赤黒色で、しっかりとした色付き。エッジはピンクで粒子が見える。

廻す前の香りは強い焦げ臭、弱めのローストをしたコーヒー。廻すと、杉、ミントの風味が加わる。他にインク、肉、甘さのある香りだが、全体的バランスを見るとロースト香ばかりが強く出過ぎている。

味わいは滑らかで丸く、'04年らくしやや水っぽい。閉じており、今は飲み頃ではない。アフターにはミネラル感があり、適度な酸味と混じって心地良い旨味を出す。こなれていないタンニンが、まだ強く残っているが、飲み始めるとロースト香とのバランスが取れ、それほどネガティヴな印象は与えない。

全く飲み頃ではなく閉じていて真価を発揮していない。大きな可能性を感じるが、まだまだ絶頂期は先だと思う。

(記:2009.12.26)

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CH. オー・ブリオン '04 [ペサック・レオニャン]

ギリギリ向こうが見えるかどうかの透明度。黒みの強い暗い赤色。エッジは赤みが強く、粒子が見える。

香りはやや強めで、廻す前はインクの印象があり揮発感が強い。グラスを廻すと、杉林、よく練られた甘い香りなど。完全に開いている訳ではないが、楽しめる内容に変化する。よく熟したいちじく、甘いケーキの香りなど、私好みの香り。

味わいはミネラル感や少しの酸味など。明らかに飲み頃ではない。若干の水っぽさがあるが、ミネラル感、その他の味わいの要素、タンニンから、比較的早くに熟成し、美味しく成長しそうな素質を感じた。

渋さや酸を楽しめるタイプの人ならば、今飲んでも良いと思うが、10年程度後に飲んだ方が面白いと思う。将来的には更に上昇する。ただ、価格は¥22,000~¥23,000くらいになって欲しい。

(記:2009.12.26)

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CH. オザンナ '01 [ポムロー]

透明感があり、黒みが強く暗い赤黒色。

香りは焦げ臭が中心。オークをチャーした香り。他に杉林、ミント、ビニール、絵の具、カビ(?)など。一部気になる要素を含むが、全体の印象は悪くない。しばらく置くと、肉や果実の香りが出てくる。

相変わらず薄めだが、熟成感が出て以前よりかなりしっかりとした味わいに変化している。強かった酸味が引っ込んで、相対的に果実感と旨味が前面に出て楽しめる状態になったのだと思う。エレガントだが芯のしっかりした味わいになり、印象が大きく好転した。

中盤の旨味感や全体の味わいのバランスが'07年10月の試飲時より格段に良くなっている。今後更に向上する可能性がある。

(記:2009.11.8)

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CH.デュクリュ・ボーカイユ '82 [サンジュリアン]

濃く黒みの強い色合い。エッジは暗い赤色、透明で粒子が見える。

香りは少しのカビ、土、腐葉土、山椒、ミント、古く腐りかけの木材など。カビの生えた水彩絵の具箱。とても複雑な香りだが、ネガティヴな要素もある。

味わいは丸く磨かれ上品でカドが取れている。そして枯れた風味が感じられる。若干凝縮感に欠けるが、これはボトルの状態があまり良くないのが原因だと思われる。かなりフラット。飲み頃を過ぎているのだろうか?

アフターは、ほのかな酸と旨み。やはり弱い印象。そして少し草っぽい。しばらく置くと旨味がじんわりと現れ徐々に明確になった。時間が経過するほど構成感が充実し、しっかりとした味わいに変化した。

ポテンシャルは感じるが、おそらくボトル状態の悪さから果実系の香り/味わいが大きく後退している。そのため、以前に同ワインをテイスティングして感じた際の感動(未掲載)は全く感じられなかった。

(記:2009.10.23)

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TOP OF SAINT EMILLION TASTING

10月11日(日)ENOTECA広尾本店企画のサンテミリオン・テイスティング。アイテムは下記。

クロ・フォルテ '05

CH. ベレール '05

CH. オーゾンヌ '93

CH. シュバル・ブラン '04

CH.オーゾンヌの熟成感も良かったが、CH.シュバル・ブランの味わいは傑出していた。

クロ・フォルテ '05 [サンテミリオン]

ギリギリ不透明な赤黒色。エッジは赤色で粒子が見える。

よく出来たケーキ、熟した果実の心地良い香り。その裏に樽の焦げ臭。甘さとアルコールが混じり合った魅力的な香りに惹き込まれる。他に、ミネラル、海草、塩の要素も。

味わいはミネラル感が強く、旨み感がある。口に含んだ瞬間に、素直に「これは旨い」と思える。その後に、少し強めの酸と苦みが現れる。厚みのある味わい。まだ荒い部分もあるが、バランス良く、渋美味しい。少し置くと、丸み、ほのかな甘みが出、アフターの苦みと焦げ臭が強くなって、構成感が増す。

これまで飲んだクロ・フォルテの中では一番良い。洗練さが加わると最高だが、このボトルを健全に熟成させるとその域に到達するのかもしれない。価格は、もっと安くあって欲しい。(1万円以内ととか)

(記:2009.10.11)

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CH. ベレール '05 [サンテミリオン]

ギリギリ透明。艶を失った赤みの強い赤黒色。落ち着きがあり好きな色合いだ。

甘く、よく練られた香り。ミント、インク、アルコール香のアクセント。甘さとシャープさのバランスが良く好みの香り。少し置くとケーキ生地のような匂いも出てくる。

味わいは滑らかで、ふくよかなぶどうの風味がある。酸味のある赤いぶどうの皮をしゃぶっているよう。後半には少しトゲがあるが、以前(08年1月)に試飲した時よりカドが取れている。果実の印象が、酸中心にシフトしつつある。酸っぱさの中に旨味、ミネラルがあるワイン。アフターはタンニンが目立ってきており、渋美味しさを感じる。

ファースト・リリース時とは大きく印象が変わった。が、これはこれで美味しいし、今後の熟成の可能性も感じた。3本ほどストックがあるが後悔はない。

(記:2009.10.11)

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CH. オーゾンヌ '93 [サンテミリオン]

透明感あり、かなり褪色が進んでいる。エッジの部分は褐色になりかかっている。

香りは、青草、焦げたワラ。熟成に成功した'92年のボルドー左岸のような香り。それにアルコール、落ち着いた果実感、ミント、メンソールのような揮発香。

味わいもこなれきって、うまく熟成を完成させている。カドが全て取れ、味わいのピークを少し過ぎた状態。ほのかなチーズのような熟成感、旨みとやや弱めの酸味。

熟成により個性が乏しくなり、古酒共通の味わいに収斂している傾向があるが、熟成感は健全であり、個人的には好きな状態。この価格(6万)にはとても見合わないが・・・。

(記:2009.10.11)

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CH. シュバル・ブラン '04 [サンテミリオン]

透明感ある赤黒色。エッジはピンクがかっている。

いきなりバラやスミレの香り。少しの酸、花の香水や絞り汁のような華やかな香り。人口的なレモン香料など。

香りとの連続性はないが、味わいストレートに旨い!果実味、旨み、酸、渋みの4つの要素が互いに主張しているのに、バランスが取れていてそれぞれの邪魔をしない。アフターの旨み、渋み、酸のバランスが良く、下の奥にインパクトを保ちながら、長く余韻を残す。長く、強く、心地良い。

誰が飲んでも美味しいと思える味わい。3万くらいの価値があると思う。

(記:2009.10.11)

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CH. ピション・ロングヴィユ・バロン '99 [ポイヤック]

未だしっかりとした色付き。中心部は黒の強い赤黒色。エッジは鮮やかな赤。

かなり強い焦げ臭。その裏に汗や肉、果実香。焦げ臭ファンには、たまらない香りだと思う。私は好きだ。

口当たりは滑らかで、とても美味しい。こなれている。必要十分な果実感と旨味感を残しながら、不要な部分を削ぎ落としている。アクセントとしてミネラル感すらある。飲み進むと酸が少し強くなるが、これもまた味わいのインパクトを増すことになり魅力的。アフターには味わいに応じて強くなるほろ苦さあり。

諸手を上げて歓迎したくなるような味。¥8,400(半額セール)ならば極めて妥当だと思う。買おうか検討中。

(記:2009.9.23)

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CH. メイネイ '97 [サンテミリオン]

くすみ、濁り、枯れた赤黒色。エッジには粒子が見える。

梅ジャム中心の熟成感ある香り。やや強めのアルコール感がありクールで気持ちいい。

味わいは、こなれて丸くなっている。ミネラル感があり、中庸からやや弱めの旨味感が出ている。それに控えめの程よい酸。飲み進むと酸が蓄積してくるが、旨み、ミネラル感と絡まって、酸っぱ美味しい。

これもまた、善く熟成したワインだ。(熟成前の姿からは想像も出来ない)

(記:2009.9.23)

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ラ・バーン・ド・CH.オーブリオン'97 [ペサック・レオニャン]

http://dabun.org/wine/2000/09/ch-21.html#extended

9年程前に、すき焼きに入れて複数本飲んでいたワイン。当時は¥3,980くらい。割と気軽な存在だった。

全体に褪色が進みつつあるが、まだまだしっかりとした赤黒色を保っている。エッジはかなりオレンジがかっている。

押し出しが強い、飛びつきたくなるような香り。青草の要素と甘さの要素が絶妙のバランスで混じり合っている。

完全な飲み頃を迎えており、すごくいい味わい!上記、ファーストリリース時の味からは全く想像がつかないくらい旨い!怪奇現象だ。チーズの風味、完全に熟成して存分に発揮されている旨味感。97年の上級ワインに良くみられる大変身が、顕著な形で現れている。

絶対的に買い得なワイン。15%offチケットを利用して、即3本購入した。

(記:2009.9.23)

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CH. ベレール '89 [サンテミリオン]

06年に経営権がジャン・ピエール・ムエック社に移ったシャトー。08年1月のムエック・テイスティングで05年のボトルを飲んだが、納得できる品質だったので、その後安売りに乗じて3本を購入した。バック・ヴィンテージはどうだろうか?

http://dabun.org/wine/2008/01/ch-05.html#extended

かなり枯れた色合いで透明感がある。エッジの部分はオレンジがかっていて粒子が見える。

いちじくを始めとする熟成ボルドーらしい香り。チーズ、少し焼けたような匂い。最初は奇異に感じるが、嗅ぐほどに心地良くなる。

味わいは丸くなっており、引っ掛かるところがない。ほのかな旨味感、美味しい酸味。

全体に、ちょっと物足りない感じがあるが、キレイに熟成した美味しいワインだと思う。

(記:2009.9.23)

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CH. トゥール・デュ・オー・ムーラン '01 [フロンサック]

黒い!'01年なのに物凄く黒い!向こうが見えない。エッジの部分のみ赤みが差す。

香りは'92年のボルドー左岸を思わせるような青草、ハーブ。他にビニール、アルコール。嗅ぎ続けると、ほのかな甘さ、汗のような要素も。

味わいは少し凝縮感に欠けるが、個人的にはギリギリOKな水準。ほのかな旨み、よくこなれた酸味、ミネラル感と完全にこなれる直前のタンニン(酸味とうまく絡んでいる)。危ういバランスの中で美味しく纏まっている。

現在、ギリギリ絶妙のタイミングで美味しくなっているように思える。今後、どれか要素の強度が変わり、バランスが崩れたらおしまいだろう。今が飲み頃。

(記:2009.9.23)

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CH. カマンサック '99 [オー・メドック]

かなり黒みの強い暗い赤色。くすみ、褪色により暗い色合いに変わっている。

香りは外向的で可愛く、よく練られている。素直にハッとさせられる良い香り。甘いケーキ、カステラ、ミント、その他のハーブ、カクテル様の魅力的な香り。飲み始めると、ほのかな樽香の戻り香もある。

やさしく柔らかい口当たり。飲み進むと'99年らしい酸が出てくる。熟成によってこなれて、トゲを抜かれているが、旨味は健在で良い状態に変化している。後半には程よい渋みがあり、全体を引き締めて緩みのない構成にしている。

全く期待せずに飲んだのだが、かなり良い味わい。好みのタイプだ。

(記:2009.9.23)

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CH. マルキ・ダレム・ベッカー '00 [マルゴー]

かなりしっかりと色付いた黒みの強い赤黒色。だが透明感がある。エッジは鮮やかな赤紫。

ちょっと変わった香り。焦げ臭が前面に出ている。黒い炭の印象が最初にあり、次にアルコール香、その次に果実香。嗅ぐにしたがって表情を変えてゆく。

味わいは、スコっと抜けたような感じで正直物足りない。アフターにはミネラル感、酸味とじわじわと蓄積するタンニン。酸っぱさと渋さが残るが、あまり心地良くはない。

悪い面は少ないが、構成要素が決定的に足りていないように思える。期待外れのワインだ。

(記:2009.9.23)

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CH. マルキ・ド・テルム '98 [マルゴー]

褪色が始まっている赤黒色。中心部は黒く向こうが見えない。エッジに向かってピンク色になっており、明らかな経年褪色が見て取れる。

香りは焦げ臭と果実系の甘さがうまい具合に混じっている。可愛らしいカシス系の香り。

やさしい旨味感があり、素直に美味しいと思える。凝縮感が少し足りず、やや水っぽい部分も確かにあるが、全体的にみると気にならないレベル。飲み進むと弱めのタンニンがおっとりと現れるが、すっかり丸くなっている。アフターはミネラル感と旨味が十分。

非常に良いボトル状態で健全な熟成をしている。無名の割に価格が高いが、品質・状態だけで判断すると、この価格でも妥当だと思う。

(記:2009.9.23)

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CH. カップ・ド・フォジェール '99 [サンテミリオン]

CH. フォジェールの2ndワイン。飲むのは初めてだ。

ややくすんだ赤黒色。中心部は黒く向こうが見えない。

ちょっと変わった香り。炭、絵の具箱に生えたカビ、アルコール、いちじくなど。やや引っ込みがちな香りだ。

味わいは、こなれている。中盤には酸味が見え隠れし、'99年のボルドーらしい熟成感がある。アフターには、ミネラル感や程よい渋みが非常に長く中庸の強度で続き、とても心地良い。飲み進むと、後半に残るミネラル感、旨みと、新たに口に入る滑らかさが相乗効果を生み気分が良くなる。

いい熟成をしているワインだ。フォジェールの2ndとは思えない美味しさ。¥3,360ならば相当に買い徳。

(記:2009.9.23)

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CH. フランク・フェラン '00 [サンテステフ]

僅かにくすんだ赤黒色。ギリギリ透明。エッジは赤紫からピンクになりかけている。

香りは極めて外向的。甘い青草。ちょっと過剰な強度だが、果実香と青草系の香りがよく混じり合って心地良い。ハーブを漬け込んだ甘いアルコール様の香りに魅了される。

フランク・フェランらしい滑らかな口当たり。中盤の味わいの強度は思ったより濃く強い。そしてミネラル感が後半からアフターにかけて明確に感じられる。こなれたミネラル感と旨味が、じんわりと舌上で展開する。徐々に出てくる渋さも全体の中でバランスが取れていていい感じだ。(コンディションも良かった)

好きなタイプのワイン。自宅でゆっくりと飲むのに向く。

(記:2009.9.23)

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CH. ドーザック '06 [マルゴー]

中心部はほぼ黒。エッジのみ赤色で透明感がある。

香りはムートン、ラフィット系のかなりの焦げ臭。それに、ほのかに甘い要素、揮発性の要素が混じり合い、とても心地良い。熟したイチジク、ミント、杉林、肉のような風味もあり、高級感がある。

口当たりは柔らかく、ほのかな甘さを感じるが、若干凝縮感に欠ける。スコッと抜けるようなところがあり、何か物足りない。個別の要素を見ると、どれも上品だが、少しずつ合格点に足りない感じがする。「濃さ」や「強さ」が足りないように感じた。それでも飲み続けると収斂味が増し、渋美味しい状態に変化してゆく。

価格もそれなりなので、ちょっと購入対象にはなりずらい。

(記:2009.9.21)

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クロ・レグリース '00 [ポムロー]

中心部は真っ黒。エッジは透明で赤紫色。

すごい香りがする。ラフィット系?鉛筆、焦がした樽、木。その要素に甘さが絡まる。ケーキの上のコンポートした赤いフルーツ。

味わいは滑らかで柔らかい。スルスルと口内に入り、ほのかな甘さと苦味を展開する。後半はやや強めのほろ苦さ。飲み進むうちに厚みを増してゆき、苦味と渋みが徐々に蓄積する。また、酸、樽香とほのかな旨味感、スミレ系の香り、花の汁のような風味が次々と加わってゆき、次第に内容が充実する。

香り主体のワイン。味わいは少し地味だが悪い印象ではない。じっくりと向き合うべきワイン。

(記:2009.8.8)

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CH. ムートン・ロートシルト '94 [ポイヤック]

ENOTECA広尾本店でWさんからご馳走になった。本当は、カーゼ・バッセと言われていたのだが、到着してみるとムートンだった。この場合、喜んでいいのだろうか?悲しめばいいのだろうか?

透明感がある赤黒色。全体的に薄っすらと褪色が進み美味しそうなチェリー色になっている。

ふっくらとした香り。甘さがあり、杉林、絵の具、青臭さなどの要素がある。全体はこなれており、樽の風味がほのかに香る。

飲み始めは、ボディが痩せていて物足りない印象。しかし飲み進むと酸味を中心に味わいが蓄積し、酸っぱ美味しい状態になる。特に後半において、上質な酸と複雑味が増す。アフターは力強く、旨味感がしっかりとしている。

上品の渋さを備えたワイン。素直に美味しいと思う。 

(記:2009.7.25)

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CH. クリネ '96 [ポムロー]

赤黒い色合い。エッジは熟成して透明な赤色。

香りには、いい意味での青臭さがあり、クールさ、杉林、アルコールなどの要素が複雑に絡み合う。思わずニンマリしてしまう素晴らしい香りだ。

味わいも熟成によってよくこなれている。滑らかな口当たりから、中盤のほのかな旨み、可愛らしい甘さ。後半に入るとほろ苦さがある。飲み進むと全体の厚みが増し、酸とほろ苦さが明確になる。

じんわりと良さが出てくるワイン。ボトルでじっくりと飲むべきワインだ。このテイスティングに刺激されて、後日'02を2本購入した。熟成させてから飲んでみようと思う。注目すべきシャトーだ。

(記:2008.7.11)

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BARONNE CHARLOTTE '07 [BARON PHILIPPE/GRAVES]

淡い透明な黄色。

柑橘系の弱い香り。奥にこもっているが、香りの質自体は悪くない。

味わいはうまく仕上がっていると思うが、「可も無し不可も無し」という印象。

品質は良いと思うが特徴がない。だから選択肢になりずらい。 

(記:2008.11.30)

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BARON CARL '05 [BARON PHILIPPE/SAINT-EMILION]

明るく透明感ある赤黒色。

ふくよかだが、ちょっとガメイちっくで安ワイン的な香り。青草っぽさがある。上品さと安っぽさが入り混じる。

柔らかく、それなりの味わい強度を持っている。誰にでも飲みやすい味わい。あまり考えず比較的気軽に飲むのに適している。

悪い味わいではない。しかしこの価格では購入を躊躇する。

(記:2008.11.30)

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BARONNE NATHANIEL '04 [BARON PHILIPPE/GRAVES]

くすんだ赤黒色でエッジのみ透明感がある。期待させる色合い。

少し甘さの要素が強いが、典型的な良質ボルドーの香り。悪くない。ふくらみがある。牛乳や汗のニュアンスまである。

味わいは滑らかで柔らかく旨い。非常に良く整った味わいで、複雑性には乏しいが驚くほど品質が高い。最高ではないが、酸、タンニン、苦味の要素が十分にあり心地良い。

高品質のいいワインだと思う。でも価格がそれに応じた高さになっている。残念。 (セールで¥3,000くらいに下がるならば十分に購入対象になりうる)

(記:2008.11.30)

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CH. ダルマイヤック '95 (マグナム) [ポイヤック]

くすんだ赤黒色で、エッジはオレンジ色を含む。経年変化によって全体に透明感が出ている。

いい意味での青臭さとよく練られた甘さ、熟成した香りが最高の状態になっている。いちじく、甘草。いつまでも嗅いでいたいと思わせる心地良い香り。

味わいは、やや凝縮感に欠けるが、十分な熟成感があって美味しい。少し酸が強くバランスを崩しているような気もするが、反面魅力にもなっている。アフターはミネラル感が豊富で、苦味と酸味に伸びがある。

香りを中心に素晴らしく魅力のあるワインだと思う。ただ、ファースト・リリース時の価格(普通のボトルで¥5,000未満)を考えると、高過ぎると思う。

(記:2008.11.30)

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CH. ムートン・ロートシルト '06 [ポイヤック]

黒みの強い赤黒色。透明感がある、しっかりとした色合い。

焦げ臭、絵の具の風味主体だが、複雑性がある魅力的な香り。十分に出来上がっている。少しだけドブ的なアンバランスな香りの要素を含むが、杉林、ミント、鉛筆など典型的な上級ワインの匂いを備え外向的。

柔らかい、旨い、そして完成度が高い。05年並みの完成度だ。丸く、複雑性があり、果実的なふくよかさが十分で本当に美味しい。後半からアフターにかけての苦味感に若干のザラつきがあるが、今後の熟成によって改善するだろう。

まだ発展途上だが、ほぼ最高品質に近い味わいだと思う。今は全く話しにならない価格水準だが、値崩れするタイミングがあれば狙ってみたい。 

(記:2008.11.30)

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BARONNE PAULINE '03 [BARON PHILIPPE/SAUTERNES]

オレンジを含んだ濃い黄色。

外向的な香り。アンズを一番強く感じる。複雑性のあるエッチな香り。

素直に甘く旨いと思える味わい。フルーツポンチのシロップにアルコールを添加したような味わい。

とても高い品質でもう少しで買いそうになった(価格が歯止めになった)。ハーフだったり、今後大幅に価格が下がったりしたら、買ってしまうかもしれない。 

(記:2008.11.30)

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CH. モンローズ '98 [サンテステフ]

赤みの強い、とても若く見える色合い。

香りは開いている。そして健全に熟成している。甘く厚みがあり、ハーブや青草の要素がある。牛乳のような雰囲気も。

味わいは閉じていて水っぽい(もっと空気に触れさせた方が良かったのかもしれない)。クリアな酸が中心だが、明らかに酸の要素が強過ぎて面白みに欠ける。その酸を核にほのかな旨味感がある。飲み進むと、甘みと酸が厚みを増してゆき、多少好印象を持たせる。アフターの収斂味は、かなり後になってからやっと感じられる。

香りだけなら満足できるが、今は飲み頃ではない。デキャンティングなど扱い方ひとつで味わいは大きく変わる可能性がある。'98年ならばそれなりのポテンシャルがあると思うのだが・・・。少なくとも、この試飲内容では不満足。

(記:2008.3.22)

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CH. モンローズ '04 [サンテステフ]

すごく黒い。そして不透明。エッジのみ、つや消しの赤が混じる。

香りはやや弱めで、最初の印象は焦げ臭中心。よく嗅ぐと肉っぽい印象と香水のような少しばかり高級な香りがある。

味わいは酸が強いものの、クリアな感じでよく出来ている。しかし現時点では、酸は飲むに従い蓄積し酸っぱく、後半の収斂味はかなり強い。酸、バランス感、アフターの重いタンニンは、現在よりも将来に希望を抱かせる。(かなり長い時間、グラス内で放置したところ、グっと旨味感が出た)。

今は全く飲み頃ではない。非常に長い熟成期間を経て、酸とタンニンが馴染んでから飲むべきワインだ。

(記:2008.2.23)

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CH.ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド '04 [ポイヤック]

黒みの強い赤黒色で不透明。

香りは中程度の強度だが個性がある。スミレ、甘い女性用の香水、パンケーキ、山椒など。完熟した感じではないが、どこか'03年的な優れた香りだ。

味わいは、今飲んでも十分に美味しい。他のシャトーと違い、酸を味方にし、各要素がよく溶け合っている。後半の酸の強さ、アフターのタンニンの若さが少し気になるが、中盤までで十分な美味しさを楽しめる。

酸や渋みの美味しさを理解できる人ならば、今でも十分に楽しめる。理想的には5年以上寝かせて、熟成のポテンシャルを発揮させてから飲んだ方が良いだろう。 

(記:2008.2.23)

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CH. デュクリュ・ボーカイユ '04 [サンジュリアン]

黒みの強い赤黒色。濁りがあり不透明。

香りは閉じ気味で奥に引っ込んでいる。入念に嗅ぐと、ようやく甘く可愛らしい果実の香りが見つかる。更に弱く、絵の具、塗料の香りがある。しばらく置くと、梅ジャムや酢のニュアンスも出てくる。

口に含むと、滑らかでキレイな酸が美味しい。飲み進むと酸は蓄積し、酸っぱさが強くなる。またタンニンが舌上に留まり、ジンと芯のある苦味を残す。後半からアフターにかけて、かなりの渋みがある。(たまらず長時間グラスを放置したところ、じんわりと旨味感が出てきた)

キレイに造られているが、全く飲み頃ではない。熟成を経た後に開花するかもしれないが、それは10年以上後のことだ。今飲むならば、非常に長時間のデカンタをした方が良い。 

(記:2008.2.23)

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CH. レオヴィル・ラス・カーズ '04 [サンジュリアン]

非常に黒みの強い赤黒色。エッジのみ、つや消しの赤色で、粒子が見える。

香りはやや強めで、汗、酸を伴う甘さ、焦げ臭。ちょっとツンとくるが、華やかな面もあり楽しめる。

今飲んでも美味しい内容で、このワインも'04年の酸を味方につけている。旨味感もほのかにある。タンニンは若く、飲み進むとちょっとキツくなる。

現状で行えるベストを尽くして、若くして美味しく飲めるバランスを保っている。同時に将来へのポテンシャルも残している。どちらも選択可能だが、出来ることなら熟成させてから飲むべきワインに思えた。 

(記:2008.2.23)

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CH. ローザン・セグラ '04 [マルゴー]

不透明で艶がない。やや濁りのある色合い。

香りは中程度で、赤い果実、汗など。厚みのある香りだが、少し閉じて引っ込み気味だ。しばらく置くと、ローストしたコーヒー豆の香り。香りに占める酸の要素が少ないように思えた。

一方、味わいでは酸が強めに出ている。タンニンも、まだこなれておらず若さが感じられる。苦味には芯があり、各要素は馴染んでおらずバラバラの状態。あまりにバラバラなのでしばらくグラスを置いたところ、力強さ、厚み、たくましさが出てきた。

将来性はあると思うが、現状は上記の通りバラバラ。とても2級シャトーとは思えない。 

(記:2008.2.23)

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CH. カロン・セギュール '04 [サンテステフ]

非常に黒みの強い色合いで、エッジに僅かに赤黒色が見える程度。

熟成したボトルのような、枯葉や腐葉土のような香りが主体。他に土やミントなど。

滑らかな味わいで、第一印象においては、タンニンや酸のギシギシ感は全く感じられない。ほどほどの厚み。後半では、やや強めのタンニンがあり、飲むほどに蓄積する。潜在的な酸とタンニンは結構強そうだ。何だか、少し前のランシュ・バージュ的な味わい。飲み進むと昔風のカロン・セギュールの味わいに近づいてゆく。

熟成が進むにつれ印象は変わってゆくと思うが、現代的な飲みやすい味にしたかわりに若干平板になったようにも思える。大丈夫だろうか?

(記:2008.2.9)

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CH. カントナック・ブラウン '04 [マルゴー]

黒みの強い、ややくすんだ赤黒色。エッジのみ透明で、血液のような赤黒色。

香りは中程度で、アルコール漬けの果実を思わせる魅力的な香り。揮発性の果実香に脳が甘く魅了される。

厚みのあるボディ、適度の酸、少し荒めのタンニン、収斂味はやや強めだ。中盤に僅かに水っぽさを感じるが、その他の要素は力強く、良い意味でクラシカルなたくましさを感じる。

80-90年代的な要素/造りを多分に残しつつ、うまく味わいを纏めていると思う。いかにもボルドーを飲んでいる感覚があり。何か懐かしい。

(記:2008.2.9)

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CH. パルメ '04 [マルゴー]

ややくすんだ赤黒色。エッジは透明で赤紫色の色合いが見える。

香りはやや強め。格(価格)の違いを明確に感じさせる一段階上の練られた洗練さを感じる。少しアルコール感が強過ぎるが、果実とアルコールの要素が溶け合った上品な香りは、複雑で傑出している。

味わいのインパクトは弱め。それほどの濃さ(凝縮感)を感じない。クリアでバランスが取れており、後半にはタンニンがじんわりと現れる。飲むほどに渋みと苦味が蓄積するが、苦味にはまだ多少のザラつきがある。また、アフターにはバニラ香があるが、これもまだこなれていない。

非常に上品に仕上げられており、バランス感や複雑性はあるが、全体的な薄さが気掛かりだ。熟成については半信半疑。

(記:2008.2.9)

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CH. ジスクール '04 [マルゴー]

ややくすんだ赤黒色。

香りはやや強めで香水のよう。シンナー、トニックウォーターの風味。

味わいはインパクトがあり、分かりやすい旨味感がある。インパクトはあるが人工的な訳ではなく、自然な美味しさがある。ただし、後味の苦味には若干のトゲがある。

(記:2008.2.9)

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CH. フェリエール '04 [マルゴー]

黒みの強い赤黒色。中心部はほぼ不透明。エッジのみ透明で赤みが強い。

香りは中程度からやや弱め。甘みのある赤い果実。少し未熟で酸を感じる。他に汗のニュアンス。甘みと酸がうまく混じり悪くない香りだが、要素が弱いため入念に嗅いで辿りつかないと知覚できない。

味わいは、よくこなれていてバランス感がある。自然な味わいで、何かしみじみとした安心感がある。適度な旨みの後にミネラル、塩気を豊富に感じる。程よい収斂味もあり、ほろ苦さと渋みが良いバランスで口内に残る。

過去に飲んだ時は、それほど良い印象ではなかったが、品質が確実に向上している。最近にめずらしく価格に見合った味わいを提供しているワインだと思う。 

(記:2008.2.9)

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CH. レオヴィル・ラス・カーズ '88 [サンジュリアン]

枯れているが、赤黒く、未だしっかりとした色合い。

香りはマッシュルームの醤油炒め、土、腐葉土、製材した木材など。全体の性質は大人しく、上品で心地良い。

味わいはクリーンで、ほのかな旨味があり状態がとても良い。程よい酸、旨味感があり、酸と渋みのバランスも丁度良い。アフターにはキレイな酸が残る。

もうほんの少し+αが欲しい気もするが、今開けて十分に美味しいラス・カーズだ。 

(記:2008.1.27)

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CH. GILETTE CREME DE TETE '82 [ソーテルヌ]

20年間樽又はタンクで熟成させ、3年前に瓶詰めしたとのこと。

褐色を含んだ黄色で輝きがある。

強く明確な香りで揮発性が高い。干しアンズなどの甘く心地良い要素がある。

上品でこなれた甘み。甘さを控えたアプリコット。複雑性は乏しいが、バランスが良く素直に美味しいと思う。 

(記:2008.1.27)

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LES ROSEAUX '03 [サンテミリオン]

透明感あるルビー色。

香りは、やや強めでキャンディ、汗など。少し人工的な印象があるが、ふわっと広がる香り。

口に含むと、ミネラルや塩辛さ、タンニンを感じる。また苦みが少し強いようにも思える。

Vintageの恩恵をかなり受けている。価格的に悪くない出来だが初心者向けの味わいではない。

(記:2008.1.27)

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CH. ベレール '05 [サンテミリオン]

透明感あるピンクがかった赤色。

香りの強度は中程度だが、とてもしっかりしている。汗、少し控えめな果実、花を原料にした香水など。言葉では言い尽せない複雑さがあり、非常に好感が持てる。

凝縮感が若干欠けるが、'05年らしい非常に丸い味わい。少しだけ酸が強く、ピリッとトゲがあるが、タンニンの具合も良く、全体の構成がとても良い。

上品で完成度の高い味わい。ポテンシャルもあると思う。水っぽさと少しの荒さが気になったので、少しだけ評価を低めにした。

(記:2008.1.27)

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ポムロー・レゼルヴ '03 [ポムロー]

ややくすんだ透明感ある赤黒色。

花粉と果実を感じさせる、ハッキリとした甘い香り。

味わいは滑らかで果実のインパクトがあり、意外なほど品質が高い。少し凝縮感や複雑性に足りない部分があるかもしれないが、十分な内容だ。

実は、このワイン、CH. ペトリュースやドミナスを飲んだ後にテイスティングした。それでも十分に対抗できるだけの味わいを備えているので、正直驚かされた。飲むタイミングが良かったのだろうか???

(記:2008.1.27)

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CH. ラ・グラーヴ・ア・ポムロー '05 [ポムロー]

 透明感あるキレイな赤色。

香りは中程度で、汗、酸、マンゴーの皮など。

少し凝縮感が欠けるが、'05年らしい丸く完成度の高い味わい。'00年のワインに近い雰囲気もあり、タンニンが優しいため第一印象が良く、クリーンな感じがする。飲み進み、味わいが蓄積すると、アフターでは渋美味しさが出てくる。

濃度は弱めだが好印象の前半から、渋美味しい後半に移行する様がなかなか良い。価格次第では購入したい。

(記:2008.1.27)

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CH. ラフルール・ペトリュース '05 [ポムロー]

透明感あるキレイな赤黒色。よく見ると赤い粒子が見える。

香りはやや強めで、開いていて高級感がある。杉林、ミント、獣香など、甘く妖しい香りで、かなりいい!

口に含むと、未だ少し樽香が浮いた感じに思えるが、全般的に見ると相当な好印象。'05年らしい高級感・完成度と、インパクトを兼ね備えている。現時点で酸とタンニンに荒い部分あるが、複雑性があり今後の向上は確実だ。将来性を強く感じる。

(記:2008.1.27)

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CH. オザンナ '05 [ポムロー]

透明感ありやや黒みの強い赤黒色。

香りは強めで、先に飲んだラフルール・ペトリュース同様に妖しげな複雑性があり相当に良い。

このワインも'05年Vintageの恩恵を存分に受け丸く磨かれており、しみじみとした美味しさがある。キレイな旨味感があり、後半は力強く長く余韻が残る。余韻の酸はやや荒さがあるが、タンニンの具合がとても良い。

全体として構成感が素晴らしく、熟成のポテンシャルも高いように思えた。今も美味しいが、将来性もあるワインだ。

(記:2008.1.27)

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CH. ペトリュース '04 [ポムロー]

ややくすんだ透明感ある赤黒色。

香りは強めで開いており、ハッキリした香り。新鮮なベリー系の香り、ブルーベリー・ケーキ、パウンド・ケーキなど。新しいVintageのせいか、これまで飲んだペトリュースの中でも最も良い香りで、難しい年である'04年とは思えない。

味わいは、相変わらず「理屈抜きで誰が飲んでも美味しい」と思える内容。若いせいか果実味のパンチが強めでタンニンも少し多いが、アクセントになっていて良い印象を持った。

'04年の各付けシャトーの持つマイナス面は全く無く、良作年のワインと言っても差し障りない造りだ。しかしながら、この価格は何事であろうか。

(記:2008.1.27)

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CH. デュアール・ミロン '04 [ポイヤック]

黒みが強く暗い赤色。ややくすんでおり透明感がある。

香りは強めで、ローストしたてのコーヒー豆、揮発香、新聞紙のインクなど。酸を感じさせる香りもある。

厚みがあって美味しい味で、同じVintageの他のワインと較べると酸は控えめ。とがっているところがなく、うまく丸くこねて仕上げている。アフターのほろ苦さ、酸、渋みは、はじめは良いが、飲み進むと少し荒い印象に変わる。

上質の仕上げだが、どこか物足りなく寂しいところがある。また少し若いように思えた。厚み的には、この日テイスティングした4種の4級ボルドーの中で一番であり、熟成のポテンシャルは持っているように感じた。

(記:2008.1.26)

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CH. タルボー '04 [サンジュリアン]

中心は黒みが強く不透明な赤黒色。エッジは赤紫色で、外見から判断すると凝縮感が高そうだ。

中程度からやや控えめな香りで、新しい良質なボルドーに典型的なスミレ、バラ系の香り。少し閉じ気味でビニール系の印象もあるが、丁寧にグラスを廻すと甘くふんわりとした果実香と少しシャープな揮発香が入り混じる。

味わいには、塩辛さを感じるほどミネラル感がある。とてもキレイでクリーンな造りで、キレイな液体の中に、ほのかな旨みが浮いているよう。

これまで飲んできた'90年代中盤までの平板でやぼったいタルボーとは、全く別物のワインだ。なかなかの滋味深さを感じ、今飲んでも面白いが、熟成させても更に面白いと思う。確実な品質の向上を確認できた。

(記:2008.1.26)

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CH. ブラネール・デュクリュ '04 [サンジュリアン]

赤黒色。エッジの部分はピンク~赤色で、不作年を連想するような色合い。

香りはやや強めで華やか、皆に直ちに好感を持たれるような香りだ。コンポート、フレッシュなベリーを散りばめたデザート、フルーツケーキのような要素があり、一歩引いた位置には機械油や塗料のようなアクセントもある。ふわっと美味しそうな香りだ。

'03年に続き本当に良く出来た味わい。近年のこのシャトーの向上は驚くばかりだ。'04年Vintageの特徴をマイナスにならない形で取り込んでおり個性にしている。酸が強いながらも、じんわりと広がる旨み、滋味深さ、渋みが魅力。アフターの樽を伴った渋さと酸がとても良い。

少し控えめの評価にしたが、内容、しみじみとした良さは評価以上にある。熟成した状態でも是非飲んでみたいワインだ。

(記:2008.1.26)

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CH. ベイシュベル '04 [サンジュリアン]

赤黒色。エッジは赤色で透明感あり。

香りは中程度からやや強めで開いている。コーヒーのような焦げ臭、ミントのようなクールさ。すーっとメントール風の香りで、爽やかな印象がある。

なかなかキレイな造りで、しっかりと芯の通った果実感がある。一方、ネガティヴな要素としては、やや水っぽく、酸が目立つ。アフターにはミネラル感やタンニンが十分に存在し、それなりの酸があって、将来性がある。

このワインも今飲むか、熟成させてから飲むかの二者択一を迫られる。ポテンシャルを秘めているようで、'99年のボルドーのように熟成後に意外な姿に化けるかもしれない。

(記:2008.1.26)

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CH. ダルマイヤック '04 [ポイヤック]

赤黒色。エッジは幅広く透明で赤紫色。

香りはやや閉じ気味だが強度は中程度。少しクールな要素が中心で、レザー、杉林、ミントなど。スーッとした感じで悪くない。しばらく放置すると、膨らみのある果実香も出てくる。

味わいはミネラル感が非常に強く、塩辛さすら感じられる。酸とミネラル感が過剰にならない範囲で存在し、とてもたくましい印象の味わい。

口数は少ないが芯の通った昔の男のようなワイン。華やかな評価はなされないだろうが、じんわりとした良さを持つ。

(記:2008.1.12)

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CH. クレール・ミロン '04 [ポイヤック]

赤黒色。エッジは広く透明で赤紫色。

香りは中程度からやや強めで、腋の下、塩っぽさ、ミント、アルコールなど。少し変わった香りだ。

味わいは、よくこなれており、各要素はそれほど強くないものの、全体が溶け合っており非常に飲みやすい。変に突出した味わいが無く、それがメリットになっているが、同時に平板な印象も与える。飲み進むと少しずつ酸が強くなる。

香りの印象と併せて考えると、閉じていたのかもしれない。

(記:2008.1.12)

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CH. ランシュ・バージュ '04 [ポイヤック]

非常に黒みの強い赤黒色。エッジのみ赤色で透明。

香りの強度は中程度だが、やや内にこもっている。弱めの焦げ臭をアクセントに、ほんのりと果実の甘みを伴ったアルコール香が心地良い。ミントの香りも混じり、しばらく放置するとローストしたコーヒーの香りも出てくる。派手ではないが、じっくりと嗅ぐとじんわりと良い香りが染み出てくる。

スルスルと飲めるクリアな味わいの液体で、意外なほどの旨味感がある。とても良い香りの花から旨みをふんだんに抽出したようなイメージの味わいだ。酸味やタンニンも結構あるように思えるが、今は果実味や旨みの要素が強く裏に隠れている。

これまで味わってきたランシュ・バージュとは随分タイプが違うように感じられた。ただ、90年代後半から2000年代前半にかけて、あまり良くない年には苦戦していたように思えたので、難しい年のしのぎ方としては歓迎できる変化だと思う。

(記:2008.1.12)

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CH. ランシュ・ムーサ '04 [ポイヤック]

赤紫色を濃くしたような色合いで非常に黒みが強い。エッジは比較的幅広く、透明感があり赤が見える。

フレッシュで厚み感のあるフルーツ・コンポートのような香り。他に事務機器のインクと機械油、ビニールなどの要素もある。すごく複雑・華やかという訳ではないが、厚みがある香りは個人的に好印象を持った。

滑らかでクリーミーな舌触りで、ほのかな旨味感と少し刺激のあるタンニンが感じられる。やや酸が豊富だが、現時点では果実味とバランスして、それほど強くは感じない。飲み進んでゆくと、酸の要素が段々と強くなるが、最後に現れる苦味が、うまくそれを打ち消してくれる。

これまで見向きもしなかったワインだが悪くない品質だと思う。今が最初の飲み頃であり、一旦閉じた後、10年後くらいに飲んでも面白いだろう。

(記:2008.1.12)

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CH. オー・バイイ '04 [ポイヤック]

非常に濃い赤紫色で濁りが見える(よく見ると粒子が見える)。中心部は黒色不透明で、エッジの部分は比較的透明感があり赤みが強い。

香りはやや強めではっきりしており、スミレやバラ、ミント、杉林、ビニールなど。アルコール香が少し強過ぎるようにも思えたが、意外なくらい華やかな香りだ。優しく包み込むような、女性用のファンデーションのような香りもある。また、しばらく置いておくとふくらみのある香りに発展する。

口に含むと、滑らかな舌触りと、ある程度の旨味感が感じられる。やや控えめだが、でしゃばらない、しみじみとした美味しさがあり、上品な印象を受けた。

酸が少し強いので、もう少しすると飲み頃を過ぎてしまうだろうが、7~8年後には再び美味しくなるポテンシャルを持っていると思う。最高級ではないが、丁寧に上品に造られている。飲む価値のあるワインだと思う。

(記:2008.1.12)

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2004年ボルドー探検 (各付け第5級) 総括

上記5種の04年5級ワインを飲んだ所感は、

・酸が比較的強い。この酸をうまく扱って味方にできたシャトーが成功している。

・97年や99年にタイプが似ているが、現時点では技術的な進歩を反映してか、04年の方が上に思える。

・少しの時期をおいて閉じてしまいそうだが、10年弱の熟成期間で美味しく変化しそうだ。

といった内容だった。結構困難に思える04年に対して、各シャトーが努力して平均以上の水準に仕上げている様がグラスを通じて感じられ、とても嬉しかった。

CH. レオヴィル・ラス・カーズ '92 [サンジュリアン]

先日、バロン・フィリップのテイスティングで飲んだ'92年のCH.ダルマイヤックが、あまりにも良い状態だったので、自宅にある数少ない'92年のボルドーの中から、このボトルを抜栓した。

購入は、97年か98年頃、武蔵小山のディスカウント酒販店にて。以後、1年間ほど振動が大きく湿度の高い「ホームセラー」で保管し、その後はサイレント・カーヴに移して存在自体を半分忘れていた。最初の高湿度の保管のせいで、エチケットもコルクもカビでびっちりの状態だ。

長いコルクを抜くと、劣化の不安を拭い去るような健全に熟成した香りが薫ってきた。グラスに注ぐと、意外なほど濃く黒い色をしており、エッジの部分のみ褐色が見え隠れする。ボトルの壁面と底には、ごっそりと澱が溜まっている。

香りは強くハッキリしていて面白い。'92年らしい青臭い臭いは熟成香と混ざってとても心地良い印象に変化している。他にクールな杉林、キャンディ・ケーキのような甘い香り、幾らかの酸など。最上のVintageの香りとは違うが、これはこれで楽しめ、長時間鼻をグラスに突っ込んでしまった。

味わいはインパクトが強く、熟成した旨味が青臭さとバランスして美味しく頂ける状態になっている。確かに酸の強さや苦味の荒っぽさ、ザラつきがあるが、それらのマイナス要因も今後の熟成に対するポテンシャルに感じられた。少しやんちゃだが、熟成感のプラス要因が荒さを打ち消して、ネガティヴなイメージはほとんど感じなかった。中盤までは熟成味を、後半では酸っぱ美味しい味わいが楽しめた。

今回このボトルを飲んでみて、とりわけ感動したのは、あの何を飲んでも美味しくなかったOff Vintageが、こんなにも変貌したことだ。'97年や'99年でも感じたことだが、ボルドーは良くない年(特に酸の強い年)こそ熟成させてから飲むべきではないかと思った。当初の青臭さや酸の荒々しさは、年月を経ることによって包み込まれ、心にしみる味わいに変化してくれる。

(記:2007.12.31)

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CH. ダルマイヤック '92 (マグナム)[ポイヤック]

元々はしっかりとした色付きだが、今はピンク系の色合いに褪色している。

中程度でハッキリとした香り。健全に熟成したボルドーらしい香りで、枯草のような雰囲気と熟成香が目立つ。元来持っていたと思われる青臭さが、熟成によってうまく丸められ楽しめる内容に変化している。とても心地良い。

口に含むと旨味感がほのかだが確実に広がる。少し物足りない面もあるが、出っ張りがなく非常に飲みやすい。アフターでは僅かな酸と、完全に分解したタンニンが楽しめる。

マグナムであるせいかとても状態の良いボトルだった。'90年代中盤時点の'92年のボルドーを考えると、驚くべき変身ぶりで、Off Vintageである'92年に対する印象を根本的に覆された。今後、僅かだが持っている'92年ボルドーを抜栓していこうと思う。

(記:2007.12.16)

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CH. ムートン・ロートシルト '05 [ポイヤック]

非常にしっかりと色付いた赤黒色で不透明。

まだ新し過ぎる香りで、木樽と焦げ臭ばかりが鼻につく。じっくりとグラスを廻すと要素が馴染んできて、奥の方から果実の甘さが出る。揮発香も雰囲気良く出てくるが、アフターは長くない。

一方味わいは今でも十分に美味しいと感じる内容。2000年に近い部分もあり、2003年に近い部分もある。(03年の方にやや近いか?)。丸く磨かれて完成度が高く、誰もが受け入れられる美味しさがある。酸は後の方から控えめに出てくる。またアフターには、ほんの僅かに若さに由来するえがらっぽさがある。

どこかペトリュース的な美味しさがあるワイン。非常に完成度が高く、奇跡的なVintageと騒がれる意味は分かったが、複雑性が若干足りない点、酸とタンニンが弱い点などが気になった。今後の熟成可能性はともかく、現時点で卓越した品質であることは確か。ただ価格が少し前のペトリュース並みになってしまったので、現実的に購入の対象とするワインではない。違う世界に飛んでいってしまったワインだ。世界が不況になるのを待とう!! 

(記:2007.12.16)

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BARONNE CHARLOTTE '05 [BARON PHILIPPE/HERITAGE COLLECTION]

ほんの僅かにオレンジを含んだ、やや薄めの黄色。

少し枯れたような、錆びたような香り。蜂蜜を使った飴、フルーツ牛乳、フルーツ飴。

味わいはジュース的。或いはフルーツを使ったチューハイ?居酒屋向けのストレートな味わい。 

(記:2007.12.16)

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BARON CARL '04 [BARON PHILIPPE/HERITAGE COLLECTION]

濃い赤黒色。エッジは赤紫で透明。

香りは中程度。青臭い香り、薬品のような香り。大部分の人には向かないが、アイラ島のモルトが好きな人にはいいかもしれない。

滑らかで適度な酸がアクセントになっているものの、味わいにも青臭さが残る。クセになるストレートな旨味感が確かにあるが、飲み続けるのに多少の忍耐を要する。

(記:2007.12.16)

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CH. グリオ・ラローズ '88 [サンジュリアン]

しっかりとした黒みの強い赤色。エッジは透明感あるピンク。

香りは中程度からやや強めで、森林やミント、青草など。とても心地良い熟成香が感じられる。

味わいはやや酸化が進んでいるが、果実感も十分にあり、酸っぱさを楽しめるタイプ。熟成感を伴う酸っぱい美味しさと、アフターの腐葉土のようなニュアンス、口を引き締める収斂味ある余韻が交じり合い、なかなかの味わいだ。

突出した特徴は無いが、じっくりと向き合うと本当に美味しいと思えるワインだ。ゆっくりと時間をかけて楽しむ人向け。

(記:2007.10.27)

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CH. ボーセジュ・ベコー '88 [サンテミリオン]

艶を失い落ち着いた色調になっているが、依然赤みのしっかりとした赤黒色。

香りはやや弱めで、お寺で焚いている御香、線香花火、ほんの僅かに甘い香り。

味わってみても、いつまでもどこかに線香のような、カビのような風味が明確に付き纏う。どうしても好きになれない、何か欠陥があるような味わい。めずらしく残した。

(記:2007.10.27)

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CH. ペトリュース '88 [ポムロー]

かなり黒の強い、しっかりとした色合い。エッジはさすがにピンク色に褪色。

香りは中程度でハッキリしている。甘く、よく練られていて美味しそう。果実の甘い香りをしっかりと残しており、ヘタに熟成に片寄った香りになっていないところが良い。甘いケーキのような香りもどこからかする。

味わいは、(いつもそうだが)素直に美味しいと思える。旨味感が複雑で、上質のハードチーズを食べた際に味わえる結晶成分に通じるような旨さがある。飲み進んでゆくと少し酸が強くなる。後半にはバニラの風味と適度の渋み。余韻はそれほど長くない。

確かに美味しいが、他のVintage(90年代)のペトリュースと比較すると一歩落ちるように思える。また価格に見合う味わいとも思えない。購入するなら1級シャトーをごっそり買った方が良い(今やごっそりは買えないかもしれないが・・・)。 

(記:2007.10.27)

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CH. スデュイロー '88 [ソーテルヌ]

オレンジがかった黄金色。

香りはやや強めで、自然な感じの甘さがとても心地良い。果実に由来する蜜、砂糖漬けのフルーツ、樽香など。香りの複雑さはディケム級。

味わいは濃厚で、よくこなれた甘さをもつ。素晴らしい。最近のスデュイローでは得られない濃厚さ、滑らかさ、深みが感じられる。少しだけ木樽の風味が邪魔をするようにも思えたが、セミヨンの心地良い余韻もなかなかで、とても買い得なボトルだ。古いソーテルヌはやはり凄い!

(記:2007.10.27)

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シュバル・ノワール '03 [サンテミリオン]

透明感がある強い赤色。

香りは強めでシャープ、主張が強い。こなれていないが、妖しい側面を持つ。若さ、青臭さ、アルコール、アクリルなど。やや落ち着きを欠くが、総合的にみると評価できる香りだと思う。

味わいは、ミネラル感、塩気が強い。飲み口は滑らか。渋みはこなれておらずトゲトゲしく強い。アフターは短め。ほどほど楽しめる状態。

それなりにうまく纏めている('03年の恩恵を得ている?)が安ワインの域を脱していない。以前飲んだときよりこなれているが、まだまだ。

(記:200X.X.X)

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シュバル・ノワール '89 [サンテミリオン]

明らかに褪色が進んでおり、エッジはオレンジから褐色になっている。透明感が高く、中心部は枯れた赤色。

香りは強めで、明確に熟成が感じられ好感が持てる。熟成感を纏った青葉やハーブの香り、それに甘い果実の香りが混じり合う様は、なかなか妖しい。

味わいは、やや平板で印象が薄い。こなれているが酸を中心としたつまらない味わい。前半は滑らかでクリア、後半は強めに主張する酸(梅干し系)。アフターにはお香(線香)のようなニュアンス。

渋みと熟成感が楽しみどころ。面白いとは思うが価格に見合っているとは思えない。

(記:200X.X.X)

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CH. パルメ '86 [マルゴー]

しっかりとした赤黒色。透明度はギリギリ向こうが見透かせる程度。

やや強めで落ち着きがある熟成した香り。パルメらしい熟成感に、うまく甘さが絡んでいる。青草のニュアンスと鼻をくすぐるアルコール感があり、とても心地良い。

味わいはマズマズといったところ。酸が強い。じっくりと味わうと酸と渋みの良さがじんわりと出てくるが、旨味がほのか過ぎて物足りない。

もうしばらく飲み進むとタンニンの良さが出てくる。ジンとくるタンニンと、奥の方から出てくる果実感が合わさり渋美味しい。肉料理に実に合いそうだ。

(記:200X.X.X)

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CH. ピション・ロングヴィユ・バロン '70 [ポイヤック]

くすみ枯れてはいるが、依然しっかりとした赤黒色を残している。やや濁りがある。

強くはっきりした香り。強い個性を持っている。鶏小屋、鶏糞、どこか甘い香り。肥料系の要素が目立つが、グッと濃厚な香りで魅力的だ。

酸の印象が支配的でヒネた感じもあるが、旨味感が明確でなかなか面白い。香りと連続性のある同系統の味わいで、やはり濃さが良い。飲み進むと酸味がどんどん口内に蓄積する。

強い個性を持った味わいが健在。ただ下り坂なことは確かなので、早くに飲んだ方が良いだろう。

(記:200X.X.XX)

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CH. マルゴー '60 [ポイヤック]

褪色が進み、透明で褐色が強くなっている。エッジはオレンジ。これまで見てきた古酒の中でも特に枯れた外観をしている。

香りは、やや強め。熟成感が十分で本当に心地良い香りになっている。明らかなマツタケの香り。それにアルコール香が混じって、日本人向けのものすごく良い香りになっている!!

旨味感も素晴らしい!!マーラベッセのボトルらしく、熟成が進んでいるのに個性を失っていない。素晴らしい味わいだ。濃厚な、よく練られた、こなれた旨味が口内を洗うように展開する。諸手を挙げて賞賛したい内容。

「いつまでも飲んでいたい」と思わせる素晴らしい味わいだ。

(記:200X.X.XX)

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CH. ブスコー '59 [グラーヴ]

艶は失っているが、'90年代のワインのような赤黒色。この色合いは驚異的だ。

香りはやや強めで、納屋、厩舎、牛フンなど肥料系の香り。また何かを焼いたような香りもする。

非常に酸の強い「酸っぱ美味しい」ワイン。味わいは濃厚でチーズのニュアンスもある。酸の度合いは強いが、変に蓄積して過剰になることはなく美味しく楽しめる。逆に後半では酸が消え、代わりに旨味がじんわりと現れる。

こういうタイプの美味しさもなかなか良いと思う。

(記:200X.X.X)

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CH. ラフルール・ペトリュース '01 [ポムロー]

意外にも赤の強い色合い。全体にしっかりとした色付きで、ファーストリリース時の色よりもしっかりとしているように見えた。

香りは中程度で落ち着きがある。カシス系のリキュール香、若干の青臭さ。全体的なインパクトはそれほど強くないが、入念に嗅ぐと、アルコールと甘みのバランスがよく混じり合い、妖しい雰囲気を持っていることが分かる。

やはり味わいは凝縮感に欠ける。酸と苦味が中心で、稀にピリっとした刺激を感じる。最初の印象は悪いが、全体を見るといい意味で枯れた味わいに変化しかかっており、各要素がボーダーレス化し始めている。アフターの渋みが強く、渋美味しさも楽しめる。

ファーストリリース時より格段に良くなったと思う。(ボトルヴァリエーションかもしれいが)酒質が強くなっており、軽視していたVintageだったが意外な将来性を感じ考えを改めた。更に枯れさせると、もっと向上すると思う。

※プリムールで確保したボトルは、失敗してもいいので、存分に枯れさせてから飲もうと思った。

(記:2007.10.13)

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CH. オザンナ '01 [ポムロー]

しっかりとした、赤みの強い色合い。全体に枯れ始めている。

香りは中程度で大人しく控えめだ。アルコール香にハーブのようなニュアンスが混じり、複雑性もあって好感が持てる。(ただし閉じており、奥に引っ込んでいるため、じっくりと嗅ぐ必要がある)

味わいは滑らかでクリーミー。水っぽく、クリアでスムーズな味わいなので、スルスルと飲める。ハッキリ言って物足りない。飲み進むとようやくアフターに渋みや苦味が出て、少し歯ごたえ(?)が出てくる。時間が経つと、後半の構成感が少し増し、バニラの風味がほのかに現われる。(しかしザラつきも同時に現われる)

贔屓のシャトーだけに、ちょっと失望した。酸味やタンニンの良さを意識しつつ集中して飲めば美味しいと思えるが、通常の素直に美味しいと思えるVintageとは全く品質が異なる。今後の向上もあまり望めないように思えた。

(記:2007.10.13)

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CH. ラフルール '01 [ポムロー]

艶を失ったやや暗い赤黒色。エッジには透明感があり、赤い粒子が見える。

香りは中程度からやや弱め。落ち着きがある反面、「おっ!」と思わせる独特の香りがある。ハーブ、青草、男性用の香水、肉など。初めて1級シャトーの香りを嗅いだ時の感動を思い出した。何度も確認したくなるような、素晴らしい複雑性を持った香りだ。

味わいは'01年のボルドーとしては例外的に美味しい。丁寧に旨味感を引き出し、全体の丸みを維持しながら、確かな内容/構成感のある味わいに仕上げている。Vintage的に全般的な水っぽさは隠せないが、アフターにかけて味わいがグっと強くなる (渋く、酸っぱ美味しい)。

'01年でこれだから、良いVintageは、かなりの品質だろう。もはや天上のワインになってしまったが、機会があれば別Vintageを是非テイスティングしてみたい。

※あまりの感動に後日'97を購入した。

(記:2007.10.13)

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CH. ペトリュース '96 [ポムロー]

記録を調べてみると、このワインを飲むのは3度目である。何故か'96年にばかり縁がある。

全体に枯れた印象はあるものの、まだまだ元気な赤黒色が美しい。

香りは中程度からやや弱め。熟成した、枯れ葉、腐葉土、酸、ハーブなど。晩秋に林や森に踏み込んだときの匂いだ。

前回まで試飲した際は、ただただ誰が飲んでも美味しく感じる味だったが、今回は少しクセのある面白い味に変化していた。前半は熟成感が顔を見せ、チラチラと枯れた風合いが見え隠れする。アフターでは酸と苦味が強さとたくましさを演出している。飲み進むと、渋さと熟成された旨味感が混じり、なかなか旨くなる。

若く滑らかで誰が飲んでも美味しいペトリュースも良いが、今回飲んだ熟成した味わいのボトルもなかなかのもの。期せずして同じVintageの熟成の進行を観察することになったが、熟成後にも歓迎すべき面白さがあることが分かった。

(記:2007.10.13)

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CH. コス・デス・トゥルネル '03 [サンテステフ]

かなり黒みの強い色で、エッジの部分のみ赤黒色。

香りはやや強めで揮発性が強い。男性用香水、アルコール、ミント、トニック、スパイス、どこからか甘い香り。シャープかつ複雑性を持っている。

味わいは全く飲み頃ではないが、滑らかでこなれている。現在、大人しい状態だが、その中から旨みがじんわりと確実に現われ、更に強めの渋みが覆い被さってゆく。飲み進むと渋みが蓄積し、なかなかの強度に達する。

口内がシワシワと収斂するワインだが何故が魅力を感じる。ポッテンシャルのあるワインで、再び開いた状態になったら、すごい実力を発揮するだろう。

(記:2007.9.22)

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CH. ランシュ・バージュ '03 [ポイヤック]

黒みの強い色合い。エッジは赤系が強い。全体にしっかりとした色付きだが透明感がある。

香りは強めでハッキリしている。ファースト・インプレッションから「美味しそう」と思わせる香りだ。カシス系の赤く甘い果実、絵の具、桃のコンポートなど。果実感が複雑で、フルーツバスケットに顔を突っ込んでいるみたいな幸せな気分になる。

味わいは、どちらかというと閉じている。果実味は控えめで、ランシュ・バージュらしい渋美味しさやミネラル、塩気が感じられる。凝縮感は、それほどでもない。ワインを口内で廻してやると口内が収斂し、渋美味しさを楽しめる。

ファースト・リリース時の印象と随分違ってきた。想像した発展の仕方とは違ったが、これはこれで面白いと思う。現時点では閉じているので、5年後、10年後に、またひと展開あると思う。

(記:2007.9.22)

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CH. デュクリュ・ボーカイユ '03 [サンジュリアン]

黒みの強い赤黒色。エッジの部分は赤みが強く、透明感がある。

香りはやや強めで、果実の甘さ、可愛らしさがまず感じられる。揮発性が強く、ミントのようなクールな香りが背後にある。奥行き、複雑性、高級感があり、「いい香りだ」と素直に思える。

味わいは閉じ気味だと思うが、ほのかな旨みが舌の上に広がり、しみじみとした良さが伝わってくる。後半は、おだやかな、しかし確かな渋みと酸味が全体構成を引き締める。アフターは、こなれきっておらず多少の芯がある。飲み終わってしばらくはバニラのニュアンスが鼻に抜ける。

しみじみとした美味しさがあり、素性の良さが伝わってくる(近年のデュクリュ・ボーカイユらしい造りだ)。若干大人し過ぎるきらいはあるが、熟成によって変身するポテンシャルが十分にある。 

(記:2007.9.22)

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CH. レオヴィル・ラス・カーズ '03 [サンジュリアン]

黒みの強い赤黒色。エッジのみ赤みが強く、透明感がある。

香りは強くハッキリしている。イチジクのような甘い果実の要素、スパイス、スープのような香りなど、美味しいと思わせる香りがうまく溶け合っている。まるでとても美味しい料理を目前にしたような気分だ。また、女性の体臭と香水が混じったようなエッチな匂いもする。

味わいは、とてもクリアでキレイ。ただし現段階では若干酸味や渋みが目立ち、特に前半に唾液の分泌を促す。もう少しメリハリがあっても良いと思うが、現状はクリアで渋美味しい味わい。後半にはオークの戻り香を伴う。

飲み頃ではなく、確かに美味しいのだが「今ひとつ」という状態。渋美味しさを求める人は、今飲んでも喜びを得られると思うが・・・。

(記:2007.9.22)

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CH. パルメ '03 [マルゴー]

やや艶を失ったくすんだ赤黒色。透明感がある。

香りは中程度からやや弱め。香水のような香りでシャープ。男性用のようでもあり、女性用のようでもある。甘い果実の香りもあり、妙に心をくすぐる。ちょっとくらくらっとくる、誘われるような香りだ。

旨みはあるが、苦味と渋さが強く、飲み頃はまだまだ先。今は、果実感がヘコんで、特にそれらの要素が目立ってしまっている。ザラつきのある苦味の中に、じんわりと広がる旨味感がある。

10年程度寝かせてから飲んだ方がいい。ポテンシャルは十二分にある。

(記:2007.9.22)

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CH. ムートン・ロートシルト '01 [ポイヤック]

黒みの強い色合い。エッジのみ赤色が見え透明。'01年のボルドーとしては非常に濃い色合い。

香りは中程度からやや強め。複雑性と楽しみのある上質な香り。果実感がこなれて、とても魅力的な甘い香りになっているが、ある程度こちらから踏み込んでいかないと真価を見せてくれない。干しぶどう、ビニール、汗などの要素も感じられる。

味わいは滑らかでクリーミーだが、やはり熟成感に乏しい。こなれた果実味はいいが、分解されていない苦味が少しザラついて気に障る。各構成要素はそれなりに充実しておりそれぞれ上質だが、何となく馴染んでいない。口内に残る余韻は、とても長く、渋く、酵母的な風味もある。

優れた側面はいくつも見せているものの、今の状態ではムートンとは言えない。今後の熟成/変化に期待。

(記:2007.9.15)

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CH. ピション・ロングヴィユ・バロン '01 [ポイヤック]

くすみ、褪色が少し進んだ色合い。元々はエッジまでしっかりと色付いていたようだが、今や全体的に透明感が入っている。

香りはやや強めでハッキリしている。焦げ臭をベースに適度に、また上品に熟成した果実香が加わり楽しめる状態。少し焦げ臭の割合が多く、最良とは言えないが甘くうっとりする余韻を長く残す香りだ。

味わいは閉じている。また水っぽく真価を発揮していない。それでも楽しめるだけの美味しさがあるのはさすがだ。果実感は閉じこもって芯があり、苦味にはザラつきがある。後半のタンニンは割と良い状態で、渋美味しさを提供してくれる。

ポテンシャルは感じるが今は飲み頃ではない。全く真価を発揮していないが、ある程度美味しく飲めてしまう地力に感心した。

(記:2007.9.15)

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CH. オー・ブリオン '01 [ペサック・レオニャン]

しっかりとした色付きだが、全体的に薄っすらと褪色が始まっている。

香りは中程度で、それほど外向的ではないが、突っ込んでゆくと実に魅力的な香りを見せる。複雑性がありシャープで、かつほのかな甘みを感じる。上質な香りに鼻の奥や脳がくすぐられるようだ。(註:全般に少し繊細な香り。インパクトの強いワインには負けるので注意が必要。出来れば単独で楽しむのが良い)

味わいは薄い。その中でオー・ブリオンらしさを出している(土や腐葉土の風味など)。酸が強い味わいで、後半からアフターにかけては、程よい渋みと調和してまあまあ良い状態になっている。悪くはないが、良作年のオー・ブリオンをイメージすると少し寂しい思いをすると思う。

'01年は、オー・ブリオンのようなタイプのシャトーには難しい年だったと思うが、いかんせん物足りない印象を持った。酸味と合う料理に合わせるか、じっくりと香り中心に楽しむかするのが良いだろう。現状の濃度から更なる向上の可能性は薄いと思う。

(記:2007.9.15)

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CH. パヴィ '01 [サンテミリオン]

黒みの強い不透明な赤黒色で、エッジのみ赤色。

香りはやや強めで個性がある。焦げ臭、ハーブのような青臭さ、胡椒、ネギ系の香草、生イチジク、料理の上にかける混合したスパイスのよう。

味わいは、よーくこなれて滑らか。酸味が少しだけ強いが、果実感、苦味とのバランスが良く、誰もがスルスルと美味しく飲める。また飲み進むと味わいが蓄積して凝縮してゆく。後半はギュッと口内を引き締める収斂味がある。

誰もがとても高い品質を確認できる味わい。しかしながら、どこかに物足りなさを感じる。複雑性や個性は持っているが、それらが薄いためだ。

(記:2007.9.15)

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CH. プティ・ヴィラージュ '01 [ポムロー]

黒みの強い、固まりかけの血液のような色合い。エッジは広く透明感がある。

香りはやや強めで、すぐさま「いい香り」と断定できる上質さだ。赤い花、スミレ、汗、アルコール、ビニールなど。鼻の奥にアルコール感と甘い感覚が貼りつく。僅かにインク、町工場の甘いシンナーのような香りもある。飲み終えた後、鼻に抜ける吐息には、果実感が十分に含まれる。

味わいはやさしく滑らか。口に含んだ瞬間のインパクトは小さいが、ほのかな旨味感が飲む度に現れて少しずつ蓄積してゆく。喉の奥に残る酸味、渋み、果実感は、なかなか面白い。また飲み進んでゆくと渋美味しさが増す。尻上がりに良くなるタイプだ。

とても上質ではあるが、ファースト・インパクトが弱く、高い得点が得られないワインだ。じっくりと向き合うことで、非常に優れた一面を見せてくれる。ボトルで通して楽しむべきワインだ。 

(記:2007.9.15)

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CH. ラ・コンセイヤント '01 [ポムロー]

黒みの非常に強い赤黒色。ただし、エッジの部分は鮮やかな赤で透明感がある。

香りは中程度から強めで、うっとりさせるような丁度良い強度の芳香を放つ。アルコール、汗、ビニール、肉やスープのような旨みを連想させる匂い、フェロモン系の甘い香りなど。

味わいは水っぽい。しかしマズい訳ではない。酸味がうまい具合にこなれて、適度な強度になっており、その中に控えめで上質な果実感やタンニンがチラチラと顔を見せる。また希薄さの裏返しとしてクリアさが楽しめる。後味の酸は、飲み続けると少しだけ過剰になる。

素質はあまりないが、最上級の技術で丁寧に育てられ、ある程度の成果が出た味わい。飲み頃は不明。今後の良否は五分五分だと思う。(アフターの酸がこなれて向上するか、果実感が薄まって面白みを失ってしまうか・・・)

(記:2007.9.15)

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CH. フォジェール '00 [サンテミリオン]

夏にENOTECAで飲んだCH. ペビィ・フォジェール'01の印象があまりにも良かったので、ネットでボジョレー・ヌーヴォーを買った際に一緒に注文した。本当は'98年も飲んでみたかったのだが、そちらは売切れだった。

くすんだ、不透明な濁った赤色。黒みはそんなに強くない。

香りは強めで押しが強い。抜栓直後は、メルロー由来のふくらみのある果実香と若い少しだけ過剰な樽香。ちょっとワザとらしい香りだ。1日置くと赤い果実の皮の感じやアルコール感が強くなり、全体が馴染んで非常に落ち着いた雰囲気になる。ミントや印刷したての本のような匂いもして結構複雑だ。

味わいは抜栓直後は、口内に広がる果実のふくらみと樽の風味によって、前半部分は「おっ!」と思わせるが、後半の痩せた水っぽい印象に多少の失望感を感じた。中盤から後半にかけての変身を期待して翌日に半分を残したところ、見事に期待に応えてくれた。果実感や前面に出過ぎていた樽の風味が控えめになり、中盤の厚みや旨味感がぐっと強くなった。終盤にはこなれ始めたタンニンがビリビリと舌を振るわせ、しっかりとした「渋美味しい」手応えがあった。

2000年の良いところが引き出された、なかなかのワインだと思う。W.A.を見たところ90-92点で、「Sleeper」、飲み頃は「'06年~」となっているので、タンニンの状態からも、これから徐々に良くなってゆくワインなのだろう。この価格でこれだけの味わいが得られるのは、最近ではめずらしいことだ。ある程度の時間を観察しながら飲み、味わいを引っ張り出せるのならば、絶対に納得出来ると思う。

(記:2006.11.27)

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CH. ムートン・ロートシルト '99 [ポイヤック]

ベースは、しっかりとした赤黒色。さすがに多少の褪色があり、透明感が出始めている。エッジには枯れた色合いが混じる。

香りは中程度よりやや強め。ムートン独特の焦げ臭があり、その奥に何とも言えない甘い香りがする。

今の時点で飲み頃といえる味わい。ベースとなる酸は強いものの確かな旨味感があり、よくこなれたボディとバランス感が、なかなかの味わいを演出している。後半部分で酸が美しく活きており、フィニッシュの感じも洗練されている。

確かに美味しくムートンの風味がする。ただ、これ以上には向上が見込めず、少し残念に思えた。悪くはないが想像の範囲内の味わい。

(記:2006.10.21)

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CH. オー・バージュ・リベラル '99 [ポイヤック]

赤黒色。結構熟成が進んでいるような透明度が高い外観。

香りは弱めで、杉林、松葉、ミントなどクール系が主体。僅かに酸と甘さを感じさせる要素もある。

ポイヤックというよりは、メルロー主体のサンテミリオンのような滑らかさと十分な厚みがあり、とても美味しい。後半には酸が顔を見せるが、前半のミルキーな味わいとマッチしている。後半からアフターにかけては、じんわりとした旨みが出て、満足感充分な味わいだ。

(記:2006.10.21)

CH. レグリース・クリネ '99 [ポムロー]

しっかりと色付いた濃い赤黒色。向こうが見えるか見えないかくらいの透明感。

香りは弱めで、甘いお菓子、花束、シンナーが混じったような何とも言えない魅力的な印象。とても繊細で、他のインパクトの強いワインと一緒に嗅ぐと負けてしまうが、単独では間違いなく独特の魅力がある。

ちょっとだけ酸と苦味の荒さが気になるが、ストレートに誰もが美味しいと思える味わい。丸く、旨みのある味わいは、シャトーの素性の良さを示している。

前年に'01年をテイスティングした際に続き好印象を持った。間違い無く高品質のシャトーだが、価格的なネックが大きいため購入に踏み切るのが難しい存在だ。

(記:2006.10.21)

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クロ・フォルテ '99 [サンテミリオン]

黒みの強い赤黒色で'99年にしては、しっかりとした色付き。エッジの部分は透明で赤色になっている。

香りは弱めだが、花から造った香水のような、とても上品な香り。スミレ系の慎ましやかな香りで、こちらから踏み込んでゆくと、どんどん素晴らしい要素を見せてくれる。

味わいは意外なほど良く造り込まれており、少し熟成した厚みのあるメルローの味わいを感じることができる。後半には強めの苦味が立ち上がり、香りの上品さとは対照的な力強さや荒々しさを現わす。インパクトのある味わいだ。

熟成感がチラチラ見え始めているものの、まだまだ暴れている感じがして飲み頃は先に思える。今日時点の評価で低めとしたが、十分な熟成の後、きっと向上するだろう。

(記:2006.10.21)

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CH. ラルシ・デュカス '99 [サンテミリオン]

'99年のワインにしては、しかりとした色付きで、向こうが見えるか見えないかの境目くらいの濃さ。エッジの部分は幅広く透明感があり赤色。全体の色調がとてもキレイに思えた。

香りは中程度で、甘くうっとりとさせる。米国産ストロベリー、カシスのソースなど。

口当たりは滑らかで飲み頃と思える味わい。トゲがなく、スルスルと入ってゆく。後半は酸味が意外に強く、アフターには、こなれ切っていないタンニンが口内をジンと刺激する。中盤に結構長い間隙があり、その点がマイナス材料だ。

飲み頃とは思うが、ちょっと難しい味だ。後半の酸が強過ぎる。'99年リリース当初のVintageの印象を強く残しているワインだ。

(記:2006.10.21)

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エール・ダルジャン '03 [ボルドー]

中程度からやや濃いめの黄色。

やや控えめな香りで、柑橘類の皮、マロンなど。マロンの香りは段々強くなり、しばらく置くと焦げたプラスティックのような香りも加わる。先々週に飲んだときの香りとは全く違う。

強いワイン。グッと凝縮した果実感がある。飲み込んだ後に喉からこみ上げる樽の風味がかなり良い。後半のナッツの苦み、渋みも心地良い。

冷えた状態で丁度良い具合に楽しめた。前回飲んだボトルと、どうしてこうも違うのだろう??? 

(記:2006.9.16)

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CH. クレール・ミロン '03 [ポイヤック]

艶は以前より弱くなっている。暗い赤黒色でエッジは割と広く透明。粒子が見える。

香りはやや弱めから中程度。リリース直後の爆発的なスミレ香は収まり、落ち着きのある控えめな香りになった。こちらから踏み込んでゆくと、とても上品で甘い香りが奥底にある。

味わいは閉じており、明らかに飲み頃ではない。前半から中盤の味わいが閉じ、後半の苦みと渋みのみが目立っている。

今は閉じており不満足。リリース直後のテイスティング結果からポテンシャルはあると思うが、相当待たないと再び開くことはないだろう。

(記:2006.9.16)

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エール・ダルジャン '03 [ボルドー]

濃い黄色。

香りは非常に強い。焦げ臭、ミネラル感。

口に含むと、とてもとても強い樽の風味。それに焦げた風味。樽香が過剰で、今はとてもではないが美味しく飲めない。温度が上がると、若干柔らかくなるが・・・。

グラス一杯でも苦戦するほど過剰な樽香。長く寝かせて飲むワインなのだろうが、10年以上後にどうなるのか、全く想像できない。 

(記:2006.9.3)

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CH.カロン・セギュール'02 [サンテステフ]

とても黒みの強い固まった血液のような赤黒色。エッジのみ透明感がある。

香りはやや強め。意外なことに枯れたような熟成感が強い。それにミント、果実香、杉林、アルコール香も混じる。枯れた風合いと元々の風味が混じり合う面白い状態だ。

味わいは香りの面白さに反して薄っぺたい。最初は渋さもあまりない。飲み進むに従い、徐々に渋みが蓄積し、ようやくカロン・セギュールらしくなるが、凝縮感の乏しさは隠せない。

味わい的に閉じており、アフターには固さがあるので、もっともっと熟成させてから飲んだ方が良いのだろう。 今の時点では、あまり評価できる状態ではない。

(記:2006.9.3)

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CH.ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド '03 [ポイヤック]

ほぼ黒色に近い赤黒色。つやは無く、エッジのみ赤色が見える。

香りは強めで、ユニセックスな香水系の香り。何とも言えない魅力的な揮発感。

味わいは非常に滑らかで飲みやすい。現時点で十分に飲める。クリアで、飲み始めはやや薄く感じたが、飲み進むと丁度良い印象になる。中庸。アフターには優しい収斂味があり、初心者にもとっつきやすい味わい。'03年らしいワインだ。 

(記:2009.9.3)

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CH. ポンテ・カネ '99 [ポイヤック]

履歴を調べてみると、ボルドーのシャトーが一同に会した'05年11月20日の「BORDEAUX GRANDS CRUS 1999 & 2002 TASTING」で飲んでいる。今回は、どうだろうか?

黒みの強い凝縮しかけの血のような赤色。エッジは広く透明感があり赤色の粒子が見える。

香りは強めで外向的。甘く魅力がある。果実の甘さやインクや塗料の香りが厚さを持って混じりあっている。比較的若い印象を与え、ちょっとわざとらしくストレート過ぎる感じもあるが、なかなか楽しめる香りだ。

味わいは、それなりにこなれている一方で、やや酸が強く、ザラッとした苦味が目立つ。前半にインパクトがあり、それが落ち着く中盤に旨味が出て来るが、飲み進むと渋みが徐々に蓄積して痺れるような渋さになる。

酸とタンニンが過剰で若い感じがするため、味わいの強い肉料理などに合わせながら飲むのが吉。それにしても、昨年飲んだ味わいと全然違うのは、これまで過ごしてきた環境の違いだろうか?(無論、シャトーの人が提供してくれた昨年のテイスティングの方が、[閉じている印象があったとはいえ]美味しかった)

(記:2006.7.16)

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CH. タルボー '99 [サンジュリアン]

透明感があるやや枯れた赤色。

香りは中程度で、最初にローストしたほのかな樽の香りに気付かされる。ロースト香の裏には、インク、アルコール、果実感が表れ、ビニールなどの匂いもする。悪くない印象だ。

味わいはとても柔らかく滑らかな口当たり。'99年によくありがちな過剰な酸味は見当たらない。中盤からじんわりと旨味が口内に広がり、終盤にかけて程よく酸味と渋みが蓄積してゆく。終盤は現時点でも美味しいが、更にこなれて向上する可能性が大。

大きな評価は得られないだろうがバランス良く纏められている良いワインだ。'99年のボルドーとしては、非常に手堅く、渋好みに造られている。最近、人気と価格の上昇が見られるようだが、出来れば¥5,000を超えない妥当な金額で上質な味わいを提供し続けて欲しい。

(記:2006.7.16)

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CH. スミス・オー・ラフィット ルージュ '99 [ペサック・レオニャン]

このワインも'05年11月20日の「BORDEAUX GRANDS CRUS 1999 & 2002 TASTING」で飲んでいる。読み返すとコメントが短いので、かなり駆け足で飲んだのだろう・・・。

透明感があり、ややくすんだ赤黒色。

香りはやや強めでローストした樽香が前面に出ている。アルコール感、酸の風味との混じり方がなかなか良く、割りと好みの香りだ。

味わいは酸の印象が強い。過剰な酸ではなくキレイで適度な酸だ。全体を酸が支配している訳ではなく、後半でそれは収まりやや芯を残したほろ苦さが残る。

'99年の特徴をよく活かしたワインだと思う。キレイな酸味を味わいたいときにチョイスすると良いだろう。

(記:2006.7.16)

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CH. ペビィ・フォジェール '01 [サンテミリオン]

すごく濃い色合いで、ほぼ『黒』。エッジの部分のみ僅かな幅で透明な赤黒色が見える。

香りは中程度からやや弱め。樹脂、米国製のプラスティック製品、アメリカのオフィス、ビニール、酸の風味など。どこか人工的でハウスシックの原因となるような臭いと、自然な香りが混じり合い、結果として割りといい感じの香りになっている。何故だろう???

味わいは意外にも滑らかで優しく、ストレートな旨味感のある味わい。'01年のマイナスイメージである薄さや酸味は微塵も感じられない。アフターに若干の粗さが残るが、全体としては丸く磨かれていて、なかなかの味わいだ。美味しい。

初めて飲んだシャトーだが、「いい経験をした」と思える味わいだった。今後ちょっと注目してゆこうと思う。

(記:2006.7.16)

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CH. ラ・コンセイヤント '03 [ポムロー]

中心部は赤黒色で透明度は向こう側が見えるかどうか。エッジの部分は赤とピンクを混ぜたような明るい色合い。

香りは強めでツーンと鼻の奥に浸透してゆく香り。いちじくの赤い部分の匂いなど、うっとりさせるような淫靡な甘い香りが漂いかなりマイってしまった。極めて訴求力のある香りだ。

口に含むと、飲み初めはやや薄い印象もあるが、飲み進むと「丸い美味しさ」を味わうことができる。おそらく現時点では閉じていてインパクトが弱く、樽の風味が浮いている。後味はほろ苦く、若干のマイナスを感じさせるが、全体のバランスを壊すほどではない。

香りの感じからリリース直後はもっと良かったのだろうと思う。どのくらいかかるか分からないが、再び開いて実力を爆発させるときがあるワインだと思えた。なので、テイスティングの案内板の隣にディスプレイしてあるボトルを1本購入した。(あれも売り物だったのですね)

(記:2006.7.16)

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ピション・ロングヴィル・コンテス・ラランド '96 [ポイヤック]

非常にしっかりとした赤黒色で、濁りがあり艶は失われている。エッジの部分は白みのある赤色。

香りは中程度で血肉を思わせるカベルネらしい果実香、ミント、汗など。「ボルドーを飲んでるな」と感じさせる香りだ。

味わいは結構こなれており酸味が強く感じられる。なかなか悪くない上質の酸味で、それをベースに中盤に熟成した旨味がほのかに広がる。余韻の味わいの強度は弱めだが、苦味とタンニンは深く刻まれ、長く舌を痺れさせる。

少し前に飲んだコス'96年もそうだったが、酸味が前面に出た熟成のしかただ。'96年の特徴だろうか?よく熟成した酸味は確かに心地良いが、最良は目指せないように思える。(またこの価格はちょっと高い)

(記:2006.4.16)

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パヴィオン・ルージュ・ド・CH.マルゴー '03 [マルゴー]

やや暗めの赤黒色。全体に透明感があるが、中心部は濃く、向こう側が見えるかどうか。エッジはピンク色を含む色合い。

香りは中程度で、焼けたビニール、ミント、杉林など。ごく僅かに甘い果実の要素も隠れている。明らかに今は閉じた状態だ。

味わいは厚みがあり、良い意味で革やハーブの風味が感じられる。また甘い果実の印象もあり。厚み感はボルドーワインを飲んでいる実感を高めてくれる。ストレートな美味しさがメインで、複雑性と凝縮感はほどほどといったところ。アフターの「渋美味しさ」は十分合格点だ。

悪いワインではないが、いかんせん価格が高くなり過ぎた。この価格ならば、'02年あたりの良く出来たシャトーのボトルを買った方がいいと思う。

(記:2006.4.16)

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パヴィオン・ブラン・ド・CH.マルゴー '03 [マルゴー]

緑を含んだやや薄めの黄色。ただししっかりとした色付きをしている。

香りは強めで、まず感じるのはマロンケーキ。他に完熟し過ぎたグレープフルーツ、赤肉メロンなど。腐敗を感じさせるニュアンスもある。

味わいはそれなりにふくよかで上品さが伝わってくる。味わいの尾の引き方、中盤に現れるほろ苦さなどとても良い感じだ。またクリームを口に含んだときのようなバニラの風味が口内に広がってゆく。心地良い重さと苦味が余韻として残り、喉の奥から鼻にかけてマロンを中心とした樽香が抜ける。

全般に品の良さを感じるが、あと一歩の爆発力に欠ける。ブルゴーニュのかなり良い1er Cru(ソゼやルフレーヴ級)を買える価格を考えると、ちょっと購入を躊躇してしまう。

(記:2006.4.16)

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CH.バーン・オー・ブリオン '03 [ペサック・レオニャン]

全体にしっかりとした色付きの赤黒色。透明度が高い。期待を駆り立てる色合いだ。

香りはやや強めで、ミントアルコール、タイムなど。それに汗や干し肉の要素もある。

味わいは滑らかで厚みがある口当たり。しっかりとした酸味とタンニンが後半にボリューム感を持たせ、アフターは渋美味しくいつまでも余韻を口内に残す。

いつものVintageと比べて果実感が強いが、期待する内容は充分に備えている。渋みが良質の魅力的なワインだ。

(記:2006.4.18)

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カリュアド・ド・ラフィット '03 [ポイヤック]

黒みの強い赤黒色。03年特有の紫の印象がそれほど強くない。しっかりとした色付きだがエッジの部分は透明感がある。

香りは中程度で、アルコール、スミレ、黄色い花(マリーゴールド?)、赤い花、汗など。多彩な要素が、うまく溶け合って調和している。心地良い香りだ。

ストレートに訴えかけてくる旨さがあり、インパクトはチリワイン並み。初めて飲んだカリュアドは'94年物だったが、その時の硬い印象がウソのような外向的な果実味と甘味のオンパレード。途中一瞬平板さを感じさせる部分もあるが標準を遥かに超える味わいだ。アフターには僅かに芯が残る(熟成と共に解消する程度)。

90年代の並Vintageのカリュアドとは全く違う印象のワインだ。この2ndから推察する限りでは、ラフィットの出来はかなりのものと思われる。ラフィットはプリムールで唯一購入できた1級シャトーなので、将来飲むのが楽しみになった。

(記:2006.3.3)

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CH. ダルマイヤック '03 [ポイヤック]

端の方までしっかりと色付いた赤黒色。エッジの部分のみ透明感がある。

香りはやや強めで、スミレ、汗、シンナーなど。やや揮発性が強いように思えたが、グラスを長く置きすぎたせいかもしれない。

味わいは、ふくらみ、インパクトがあり、その中で各要素のバランスが取れたなかなかのもの。美味しい。

(このテイスティングの最後の方に飲んだため、この時点で鼻と舌がかなりバカになっています)

(記:2006.3.3)

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CH. クレール・ミロン '03 [ポイヤック]

しっかりと色付いた黒みの強い赤色。透明感がありエッジには赤紫色の粒子が見える。

香りは中程度からやや強め。赤や黄色、色々な花の混じった花束の香り。それにスミレの香りもする。他に汗、甘い果実の外皮、アルコール、シンナーなど、非常に訴えかけてくる匂いだ。

味わいは、ふくらみがあり外向的で非常に馴染みやすい。ストレートで誰にでも受け入れられる果実味が豊かに広がる。またカクテルのようなニュアンスもある。後半からアフターにかけての舌を「ジン」とさせる苦味とタンニンもなかなかだ。

完熟感があり、かつ全体を引き締めるタンニンも十分なボリュームがある。このクラスでこの味わいを確保できる'03年の凄さを実感した。惜しいのは価格で、クレール・ミロンでこの価格では、どうしても二の足を踏んでしまう・・・。

(記:2006.3.13)

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CH. ランシュ・バージュ '03 [ポイヤック]

しっかりと色付いた赤黒色。良作年のランシュ・バージュなので「真っ黒」を想像していたが、意外にも透明感がある。

香りは中程度で揮発性の高いスミレの香り。ある種のブルゴーニュのようだ。ふくらみのある甘い香りが自分を包み込むようで幸せになれる。

味わいは'03年にしてはやや凝縮感に欠ける。それでも十分過ぎる旨味感があり、過剰なインパクトがない分、複雑さや少し変化を込めたリキュールのようなニュアンスが伝わってくる。酸味とのバランスもなかなかだ。

こういうランシュ・バージュがあっても良いと思う。'02年も好きだが、'03年は近年の出来の中で突出していると思う。まだアフターに「ジン」とした芯が残っている状態なので、今後も時間を掛けて向上してゆくだろう。価格面で折り合いがつけば購入したい。

(記:2006.3.13)

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CH. グリオ・ラローズ '03 [サンジュリアン]

透明感はあるが黒みが非常に強い赤紫色。'03年のボルドーらしい色合いとは、こんな色なんだろう。

香りはやや強めでファースト・インプレッションから好感の持てる甘い香りだ。これもスミレを中心とする花の香りが中心で、スパイシーなニュアンスもある。更に土の風味も感じられ、大人しいグリオ・ラローズとは思えない外向的な雰囲気だ。

一方で味わいはグリオ・ラローズの特徴を保っている。前半は、それほど凝縮感の強くないエレガントな構成。後半に花のような風味、華やかさが広がり、ほのかな甘みを残しながら終盤のほろ苦さと控えめな渋みにつながってゆく。

香りで驚かされたが、全体を通しては、このシャトーらしく後半に向けてじわじわと良くなってゆく味わいだ。ボトルでじっくりと付き合うと真価を発揮するワイン。ちょっと価格が高いのが障害だ。

(記:2006.3.13)

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CH. ラグランジュ '03 [サンジュリアン]

紫感の強い赤黒色。しっかりとした色付きで中心部以外は透明感がある。

香りは、やや強めで、スミレ、ビニール、アルコールなど。若干腐敗したニュアンスもあるが逆にアクセントになっている。甘い花と果実の香りに包まれるようで、いつまでも嗅いでいたくなる香りだ。

味わいはインパクトがあり、果実の甘みと酸味のバランスが取れている。厚みがあり旨味の強い実に美味しいワインで、ワイン単独で飲んで、「他に何もいらない」と思わせるほどの旨味と美味しさ。

玄人から素人まで幅広く評価されるボトルだと思う。「やまや」のセールで早速3本ほど購入した。¥5,000を切っていれば間違いなく「買い」のボトルだ。

(記:2006.3.15)

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CH. タルボー '03 [サンジュリアン]

ほとんど透明度のない黒みの強い赤黒色。紫の要素も強い。エッジの部分のみ透明。

香りは中程度で揮発性が強く、甘さとアルコール、シンナーが混じったような香りが迫ってくる。汗や干した肉、土の風味も感じられ、完熟した果実感ばかりではなく、通常年のボルドーの風合いも感じさせる。

味わいは、この日のテイスティングの中ではやや平板な部類に入るが、それでも平均と較べると十分な果実味のインパクトを提供してくれる。これも03年らしい美味しさを持ったワインだ。中盤にちょっとした緩みがあるが、痺れるようなアフターと酵母の風味を感じさせる余韻はとても心地良く、食欲をそそる味わいだ。

価格が高いのが難点だが、うまく探せば安く手に入るかもしれない。

(記:2006.3.15)

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CH. ブラネール・デュクリュ '03 [サンジュリアン]

黒みの強い赤紫色。エッジは割合幅広く透明感がある。

香りは強めで、甘いスミレ、ダークチェリーの砂糖漬け、それによくマッチした適度のアルコール香。シャープさと、甘いやさしさを兼ね備えた惹き込まれるような良い香りだ。奥深くには、酸や汗のような風味も隠れている。

エレガントで中庸を得た味わいだが、果実味にはインパクトがある。この日飲んだ'03年のボルドーの中では味わいのふくらみ感は少し乏しいが、標準的なボルドーと比較すると大きくそれを凌駕する。美味しい果実感が長く口内に留まる素晴らしい味わいだ。

このワインも現状の価格では、ちょっと高いように思える。¥4,000以下くらいで買いだろう。

(記:2006.3.15)

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CH. ラ・コンセイヤント '72 [ポムロー]

(R)CH. La Conseillante 72.jpg

古酒にこだわりを持っている尾張一宮・河野酒店から購入。コルクは非常に新しく、リコルクされたばかりのようだ。(品質に安心感がある)

枯れくすみレンガ色を呈している。

香りは強めで、最初は酸を強く感じさせる匂いだけだったが、1時間ほど経過すると乾燥イチジク、酸、汗、杉林、ミント、新しい畳など複雑で心地良い香りに変化する。

味わいも香りに比例するように劇的な変化を示す。最初の酸っぱくて薄っぺたい味は陰をひそめ、中盤において果実や酸の旨味感が十分な、厚みのある素晴らしい味わいに変化する。滑らかなのに旨味が尾を引く味わい。じんわりとしたアフターの渋みも痺れるような美味しさを残す。また全体のバックグラウンドになる熟成感がたまらない。

72年のボルドーは味わいが開くまでがそっけないが、気を遣いながら空気に馴染ませてやれば、存分に"かなりの"味わいを発揮してくれる。今回も途中ハラハラしたが、抜栓&デカンタ後1時間で素晴らしい経験をすることが出来た。

(記:2006.1.1)

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CH. ムートン・ロートシルト '74(マグナム) [ポイヤック]

(R)CH. Mouton Rothschild 74.jpg

このボトルは、おそらく3年ほど前にウメムラ・ワインセラー主催の楽天オークションで落札したもの。以後、サイレント・カーブで立てて保管した。弟の生まれ年のボトルなので、弟夫婦と共に飲んだ。

注いでいる途中でも分かるほど褐色化が進んでいる。艶がなく、どんよりと曇ったような土の色合いだ。

香りは強めで、熟成を強く感じさせる。最初にホコリや花粉、古い日本家屋、湿り気のある押し入れ。次に旨味感のある干し肉、甘いパウンドケーキ、ミント、杉林、イグサ、干草など。大きなグラスに入れて、ゆったりと廻してやると、(熟成に伴うクセがあるものの)いつまでも嗅いでいたくなる素晴らしい香りを発する。この香りを嗅ぐだけで万全な状態のボトルであることを確信した。

味わいも香りに負けずに充実した内容だった。枯れた風味が中心でありながら、空気と馴染むに従いどんどん中盤の旨味感が強くなり十分な満足感を与えてくれる。後半のタンニンは、良い具合にこなれており、後半を下支えする酸味も非常に上質で味わいのバランスがうまく取れている。飲んだ後に口内に留まる余韻は数分に亙って消えずに、本当に飲み手を幸せにしてくれる。

弟に飲ませるために話題性のみで購入したが、驚くほどの味わいを提供してくれた。Off Vintageであっても、キレイに熟成したボトルは何でこうも素晴らしいのだろうか。同様の価格で入手できるのなら、間違い無く再購入すると思う。

(記:2006.1.1)

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CH. ピション・ロングヴィル・バロン '00 [ポイヤック]

中心部は透明感あり黒みの強い赤色。エッジの部分は黒い赤紫色。

香りは中程度からやや強め。甘い赤い花、ふくらみがあり体に浸透してくるような甘さ。刷りたての本から匂うようなインク、墨。ビニール。しばらく置くと焦げ臭が強くなり、カラメルのような風味も出る。

味わいは滑らか。やさしい味わいだが、やや痩せ気味だ。ミネラル感、塩気、酸など全体のバランス感はとても良い。上品な酸は、酸味を美味しさの中心に据えたフルーツを食べているようだ。アフターのインパクトが強く、ほのかな樽香は上品だが、ミネラルや酸は少々強過ぎで、まだこなれていない。今後の熟成によるポテンシャルを感じさせる。

良いワインだとは思う。だがこの価格は高すぎだ。

(記:2005.12.18)

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CH. ランシュ・バージュ '90 [ポイヤック]

透明感あるしっかりと色付いた赤黒色。エッジが僅かに枯れ透明感が増している。また赤い粒子がポツポツと見える。

香りは強めでハッキリとしている。甘く熟成した香りが鼻の奥に浸透する。他に鉛筆、インクなどの要素もあり、甘いだけではなく複雑性があって楽しめる香りだ。

味わいは健全に熟成しており、幾つか前の記事で書いた「やまや」で飲んだ同ワインとは全くモノが違った。先日のボトルも劣化していた訳ではないが、今回のボトルは本当に良い状態で保管されていたのだろう。ランシュ・バージュらしい旨味感、良い意味での青草のような風味が楽しめ、若い状態で見られるトゲ、クドさがすっかり取れている。後半は酸味と渋み、苦味が適度で、全体構成を良く引き締めている。

ランシュ・バージュの個性を存分に楽しめる熟成度、状態で、「飲めて本当に良かった」というのが偽りのない感想だ。

(記:2005.12.18)

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CH. ムートン・ロートシルト '83 [ポイヤック]

全体にしっかりと色付いた赤色だが、全体的に褪色が進みエッジは透明で赤い粒子が見える。

香りはやや強めで熟成しきっている。鉛筆、アルコール、ハーブなど、ふくらみがあり美味しそうな匂いだ。甘く美味しいハーブで味付けされた香りは、いつまでも嗅いでいたくなる幸福になれる香りだ。

味わいはよくこなれて熟成しきった状態。ごく僅かにヒネた風味があり、また痩せた印象がある。酸が非常に好印象で、中盤には生きた旨味感がある。アフターではミネラルとタンニンがジンと広がり、それが余韻として長く口内に留まる。

古酒好きの人を中心に高い評価をもらえそうなワインだ。

(記:2005.12.18)

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CH. ラフィット・ロートシルト '66 [ポイヤック]

かなり熟成が進んで透明感が高く、褐色化とオレンジ化が進んでいる。

香りは強めでハッキリしている。鉛筆と果実の香り・・・期待通りのラフィットの香りだ。甘さ、焦げ、酸のバランスが絶妙で、開いておりインパクトが強く、非常にこちらに訴えかけてくる。枯れた風味だけでないプラス・アルファがいくつも見つかるため、ずっとグラスに顔を突っ込んで香りを嗅いでいたくなる。

味わい前半は枯れきっている。控え目な旨味があり、上質のよく澄んだコンソメ・スープを飲んだときのような美味しさを連想した。後半は適度な酸があり、鼻に樽香が抜けてゆく。飲み進むと酸と渋みが蓄積し、印象的なほどアフターが力強くなる。

まだまだ生きており、これからも保ちそうなワインだ。

(記:2005.12.18)

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CH. ラトゥール '75 [ポイヤック]

すっかり枯れ錆びた色合い。エッジの透明部分はオレンジがかっている。しかし当初はしっかりとした赤黒色に色付いていたことが見て取れる色だ。

香りは強めでハッキリとした熟成香がある。鉛筆、枯葉、焦げた焚き火の跡など。最初は少し閉じているように思えた。しばらく静止状態で置くと、甘いブランデーケーキ、果実のコンポート、干し柿のような香りが出てきて面白い。

味わいは、全てのカドが取れて滑らかに纏まっている。中盤に旨味感が立ち上がり、アフターの酸味は控え目だが、やさしく痺れさせてくれるタンニンが心地良い。飲み進むに従って、このタンニンが蓄積して心地良さが増幅する。アフターにはトーストなどの風味がいつまでも口内に残る。

とても良い状態、そして良い熟成・内容のワインだった。素晴らしい。

(記:2005.12.17)

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CH. ランシュ・バージュ '90 [ポイヤック]

これも「やまや」セール時の有料試飲。劣化はしていないと思うが、この後ENOTECAのテイスティングで飲んだ同ワインと比較すると状態が一歩劣っていたようだ・・・。

赤黒さがしっかりとした、とてもキレイな色合い。輝きがある。エッジの部分は、さすがに褪色して透明感が出ている。

香りは強めで、良い意味での青草の風味、ハーブ、ローズマリーなど。引き込まれるような、リラックスできる、そして癒される香りがする。最高ではないがすごくいい。

味わいは滑らかだが、やや閉じ気味。前半から後半に移行する部分で一瞬のスキがある(飲む進むと段々と気にならなくなるが・・・)。中盤で旨味がふんわりと広がり、後半からアフターにかけて、とても「渋美味しく」なる。経年変化によりちょっと痩せ気味になっている?90年にしては酸がしっかりとしており、今だ頑丈なタンニンは見事。90年代前半までの僕の思い描くランシュ・バージュらしいワインだ。

(記:2005.12.17)

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CH. トロプロン・モンド '99 [サンテミリオン]

透明感があるやや明るい赤色。02年とあまり変わらない。

香りはやや強めで、熟成のせいか醤油のようなニュアンスを感じる。ちょっと香りは頂けない。

味わいは滑らかで飲みやすい。スルスルと入ってくる感じで、やさしい旨味感ある味わいが口内に広がってゆく。アフターは飲み進むにしたがい、じんわりと渋みが蓄積して心地良い。

しみじみと時間をかけて、じっくりと「ボトルで」味わうのに向くワインだ。

(記:2005.12.11)

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CH. トロプロン・モンド '02 [サンテミリオン]

透明感があるやや明るい赤色。

香りはやや強めで、酸やケモノ系の香りがする。大人しいトロプロン・モンドにしては、めずらしい開き方で個人的に素晴らしいと思った。複雑性があり、良い意味での揮発性も高いため、いつまでもグラスの中に鼻を突っ込んでいたい気分になった。

味わいは滑らかでやさしいが、一方で旨味感も十分。ほのかな甘味やバックの樽の風味も心地良い。一拍置いた後に現れる後半のタンニンも非常に滑らかでこなれている。

保守的なタイプながら非常にバランスよく纏まったボルドーで、品質の高さは素人から玄人まで幅広く支持されると思う。

(記:2005.12.11)

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CH. フィジャック '99 [サンテミリオン]

透明感があり、くすんだ黒みの強い赤色。

香りは閉じていて、やや弱め。熟成香とヒネ香がせめぎあっているが、不愉快というほどではない。

味わいは柔らかく、飲みやすく、美味しい。インパクトは無く、ちょっとヒネた感じがするが、丸く磨がれた印象で現時点でも全体としては平均以上の味わいだ。

ヒネ香や一部クセがあるものの、まだまだ熟成途上という感じで潜在能力を感じる。今後、香りや味わいが開いた際は「変身」に期待が持てると思う。

(記:2005.12.11)

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CH. フィジャック '02 [サンテミリオン]

透明感ある赤みの強い赤黒色。

香りは強めで、果実の甘み、青草、ハーブなど。青い香りを良い意味でアクセントにした、とても複雑で好感が持てる香りだ。

味わいは柔らかく旨い。インパクトもあり、口内を転がすほどにこのワインの美味しさをストレートに実感できる。敢えて欠点を探すと、樽の風味がまだ馴染んでいない点、後半の苦味や酸味に僅かにトゲがある点、が挙げられるが、どちらも時間と共に解消するだろう。

総合的には素晴らしい出来のワインと言える。どこかで安く入手できないものか?!

(記:2005.12.8)

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CH. スミス・オー・ラフィット ルージュ '99 [ペサック・レオニャン]

黒みの強い赤色。02年の同ワインより透明度が高い。

香りは、やはり強めで焦げ臭が中心。他にビニールや僅かな甘い香りもある。

前半で旨味成分が口内に広がるが、その後に強い酸が訪れる。アフターの渋みもしっかりとしており、心地良い。

(記:2005.12.8)

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CH. スミス・オー・ラフィット ルージュ '02 [ペサック・レオニャン]

黒みの強い赤色。エッジのみ透明感あり。

香りは強めで焦げ臭中心。鉛筆などのラフィット的な香りだ。

口に含むと旨味がフワッとふくらむ。厚み感も十分でなかなかの美味しさ。アフターの渋みも丁度良く、とても心地良い。

バランス、インパクト共に優れた良いワインだ。

(記:2005.12.8)

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CH. スミス・オー・ラフィット ブラン '04 [ペサック・レオニャン]

淡く透明な薄黄色。

香りは中程度で、バター、蜜、ユリ、白い花。ともかく分厚い香りで、樽の風味が強力だ。(イヤミな樽香ではない)

味わいも香りを引き継ぐかのように、なかなか濃厚でバターやナッツの風味が口内にフワッと広がる。

たまに少量楽しむなら、こんな白ワインも良いような気がする。

(記:2005.12.8)

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CH. オー・バイイ '99 [ペサック・レオニャン]

透明感ある赤黒色。
香りはやや強めで熟成に由来するヒネ香、ミント、アルコール、鉱物。

旨味感が明確に口内に広がる味わいで、本当に「旨い」と感じるワインだ。広範の渋みは中庸で、やさしい感じに蓄積する。

私の好みのタイプだ。

(記:2005.12.8)

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CH. オー・バイイ '02 [ペサック・レオニャン]

透明感ある赤黒色。

香りはやや強めで、甘さと青さが同居した心地良い香り。甘い風味は果実と樽の両方から来ている。他にミント、塗料なども感じられる。

味わいは滑らかで旨味もあり素直に「美味しい!」と思える。旨味がやさしく、中庸という言葉がピッタリな強度で広がる。酸の度合いも絶妙だ。

バランス感に優れインパクトもある。スーパーセカンド並みの品質に思えた。

(記:2005.12.7)

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ドメーヌ・ド・シュヴァリエ ブラン '02 [ペサック・レオニャン]

透明感の高い淡い黄色。
香りは中程度で、黄色系の花、柑橘類の果実など。

力強くたくましい味わいで、ギュッとくる柑橘系の酸味、苦味があり、アフターに樽の風味がほんのりと広がる。アフターの印象には非常に満足感がある。

全体に充実した内容だと思うが、ちょっとストレート過ぎる。もう少し複雑性やヒネリが欲しい。

(記:2005.12.7)

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CH. パルメ '99 [マルゴー]

黒みの強い赤色。エッジは赤色で粒子が見える。02年と比較して、ややくすんで艶が無いように見える。

香りは中程度だが閉じている。揮発香、酵母、酸、汗、木樽の香りが中心。外向的ではないが、悪くない香りだ。

味わいは滑らかで、ちょっと大人しい。バランスが良く、ゆっくりじんわりとほのかな旨味感が染み出てくる。

全体に、ちょっとした物足りなさがあるが、優等生的なバランスの良い造りだ。開いた状態になれば、かなり変わってくると思う。

(記:2005.12.5)

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CH. パルメ '02 [マルゴー]

黒みの強い赤色。エッジは赤色で粒子が見える。

香りは強めで、よく練られた複雑な印象だ。甘く酸を伴う果実、木の皮、林、落ち葉、ミント、酸など。バックには僅かに焼いた樽のニュアンスがある。ともかく色々な要素が突っ込まれている感じだ。

味わいは、やや水っぽいが、バランスが取れてクリアな旨味感がある。ほのかな甘い旨味が好印象で、飲み進むとどんどん蓄積していって更に良くなってくる。後半の渋みも同様で、飲めば飲むほど良くなってゆく。

価格的にはちょっと高過ぎるが、味わいの絶対値は確実に高いと思う。

(記:2005.12.5)

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CH. ジスクール '99 [マルゴー]

黒みが強く濁りある赤色だが、02年と比較すると中心部に若干透明感が出ている。また全体にくすんだ感じが出ている。

香りは強めで、甘い香りに加え、シンナーなどの揮発香が強い。このワインも甘い香りをベースに複雑に香りの要素が溶け合っており、かなり好感の持てる匂いだ。

味わいは滑らかで尖ったところがない。インパクトは不足しているが、飲みやすく、上品で丸く磨かれた液体に仕上がっている。

水っぽい気がしないではないが、それを逆手に取って上品な造りにしている。努力が反映された「巧い」ワインだと思った。

(記:2005.12.5)

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CH. ジスクール '02 [マルゴー]

黒みが強く濁りある赤色。エッジは透明感ある赤色。

香りはやや強めで、甘くフレッシュな感じがする。米国のキャンディ、赤い花の花粉、ミント、ほんの僅かな獣香など。このシャトーのワインとしては、かなり複雑な香りだ。

味わいは滑らかで酸味は控え目。柔らかい印象だ。決して弱い味ではなく、タンニンと果実味がストレートに訴えてくる美味しいワインだ。飲み進むと酸味が徐々に力強さを増してゆき、樽香のほのかな風味が出てくる。

極端に高い評価は付かないと思うが、上品でバランス感に優れた良いワインだ。例えば¥3,500前後で入手出来たのならば、素晴らしい選択になると思う。

(記:2005.12.5)

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CH. ブラーヌ・カントナック '99 [マルゴー]

02年の同ワインより若干透明度が増した赤黒色。エッジは透明感ある赤色。

香りはやや強めで、汗、酸、揮発香などが中心。杉林のような香りもする。

酸がこなれてきた味わいで、代わってタンニンが目立っている。渋みは非常に強いが良質で、とても渋美味しい。

ワインを飲み慣れている人間ならば結構高い評価をすると思う。99年的な特徴を備えたワインだが、それを良い方向に活かしているように感じられる。

(記:2005.12.4)

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CH. ブラーヌ・カントナック '02 [マルゴー]

このワインも以前(05年6月26日)にテイスティングで飲んでいる。評価は低めにしたが、色々な要素を持ち、しみじみとした味わいのある、可能性のあるワインだった。開花しているだろうか?

透明度の低い赤黒色。エッジは透明感ある赤色。

香りはやや強めで、木樽、汗、ほのかに甘い果汁、バックには樽香もある。

酸味を中心とした味わいで、口内を転がすとそれに旨味の要素が加わり非常に面白い。味わいに厚み感があり好感が持てる。

大量のテイスティングだったのでコメントは短めだが、前回時より外向的になっているように思えた。相変わらず豊かで良質な酸を特徴としているので、古くなるにしたがって徐々に化けてゆくかもしれない。

(記:2005.12.4)

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CH. レオヴィル・ポワフィレ '99 [サンジュリアン]

1つ下の02年と同じ色調だが透明度が増している。

香りは中程度で、やや閉じ気味。ふっくらとしたメルロ系の香り、他にビニールなど。

02年とは一転して、こちらは甘みを伴う旨味感があり、クリアで素直に美味しい。楽しい旨味感だ。本当にこれが999年なのかと疑いたくなる外向的な味わい。

(記:2005.12.4)

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CH. レオヴィル・ポワフィレ '02 [サンジュリアン]

05年6月26日付けで記録しているから、このワインも初夏に飲んでいる。

黒みが強く濁りある赤色。エッジのみ透明な赤色。グラスを廻すと、ドロドロの脚を残す。

香りは中程度からやや強め。甘い、うっとりする香りで、杉林、ミント、汗、アルコールなどの要素も感じられる。かなり良い、惹き込まれるような香りだ。

味わいは最初滑らかだが、中盤からインパクトが出てくる。中盤以降は、やや荒削りだ。口内に広がる旨味感は素直に心地良いが、渋みが結構ワイルドな感じがする。良い意味で酸味が効いている。

一部荒い感じもするが、メリハリ、インパクトが出てきて状態が非常に良くなっている(サーヴの巧みさによるのかもしれないが・・・)。価格に見合うなかなかの味わいだと思う。

(記:2005.12.4)

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CH. グリオ・ラローズ '99 [サンジュリアン]

黒みの強い濁りのある赤黒色。エッジのみ透明だが、やはり黒みが強く黒っぽい粒子が見える。

香りは中程度からやや弱め。焦げ臭中心で、他にビニールなど。平板で、ちょっと面白みに欠ける香りだ。

味わいは滑らかでクリアな前半と、強めのタンニンが印象的な後半が対照的だ。後半のタンニンは舌を痺れさせるが、とても「渋美味しい」状態になっている。合わせる料理次第では、かなりの力を発揮するのではないか?

(記:2005.12.4)

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CH. グリオ・ラローズ '02 [サンジュリアン]

このワインは、05年の2月か3月のテイスティングで飲んでいる。トラックバックを付けるため探してみたら、意外に辛い評価だったので驚いた。これも半年を経て、相当外向的に変化しているワインだ。

赤みの強い赤黒色。このシャトーのワインらしく透明度は高い。

香りはやや強めから強め。焦げ臭中心で、汗、揮発香など。思いもよらず複雑でラフィット的、酸味やアルコール香が強いが非常に心地良い香りだ。

味わいは、大人しいこのシャトーに似合わずインパクトがある。ストレートな若さを一歩脱したような旨味がフワっと口内にばらける。後半は一転して緊張感ある苦味と渋みが全体の印象を引き締める。

しみじみとした(悪く言えばつまらない)味わいを想像していたが、予想外の「開かれた味わい」に良い意味でとても驚かされた。

(記:2005.12.4)

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CH. ポンテ・カネ '99 [ポイヤック]

ほぼ黒に近い赤黒色。エッジは僅かな幅のみ透明感があり赤色。

香りはやや弱めで明らかに閉じている。揮発性の香り、汗の香りなどの要素が中心で全体に控えめ。

味わいは滑らかで丸く磨かれている。口内を転がすと、ほのかに旨味が広がる。

ひたすら磨き抜かれて大人向けに洗練された感じだ。面白みには欠けるが、全体の印象では02年よりもこちらのVintageの方が上だ。

(記:2005.12.3)

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CH. ポンテ・カネ '02 [ポイヤック]

ほぼ黒に近い赤黒色。エッジは僅かな幅のみ透明感があり赤色。

香りはやや強めから強め。土を感じさせるたくましい香りだ。汗と果実を思わせる控えめな甘み。悪くない、好みのタイプだ。

味わいはストレートに訴えかけてくる分かりやすい性質で、やはり力強い。酸をバックにした果実感溢れる味わいは素直に美味しいと思える。アフターは酸味が中心で樽香が若干浮いた感じになっている。

価格的に妥当か、ちょっとした買い特ボルドーだと思う。誰にでも受け入れられる「間違いのない選択」ではある。

(記:2005.12.3)

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CH. ランシュ・バージュ '99 [ポイヤック]

全体にしっかりと色付いた赤黒色だが透明度は高い。またやや艶を失いつつある。

香りは中程度。悪くはないが大人しめで閉じている。入念に嗅ぎ分けると熟成した甘い香りが僅かに香る。

味わいは滑らかで良い具合に熟成感が出ている。ファースト・リリースの際に際立っていた酸味が消え、ランシュ・バージュらしい方向へと進んでいるような気がした。

滑らかで非常に飲みやすい状態に変わっている。これも良い意味で「変身した99年」だ。

(記:2005.11.30)

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CH. ラトゥール '96 [ポイヤック]

しっかりとした色付きでキレイな赤色。年月の経過により透明感が出て艶が消えている。

香りはやや強めから強め。甘くうっとりするような香りだ。キャンディ、ケーキの表面に使われる赤いソース、レアチーズケーキ、汗。奥の方には獣香も感じられる。踏み込めば踏み込むほど複雑な香りだ。

味わいはクリアな感じでやや凝縮感に欠ける。バランスが良く複雑性があるが、厚み感に欠ける。全体に閉じている印象だ。時期的な問題で中盤は不満足だが、アフターの持続性は良くポテンシャルの高さを感じる。

もう5年、10年経過した後に是非また飲んでみたい。

(記:2005.11.27)

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CH. レオヴィル・ラス・カーズ '96 [ポイヤック]

しっかりと色付いた赤黒色。透明感ありエッジは枯れたピンク。

香りは中程度で揮発性が高い。スミレなど紫色の花、干し肉、コンビーフなど。厚みと面白みのかる香りだ。

味わいはクリアで、やや凝縮味に欠ける。しかし薄い中にもバランスの良さ、複雑性、奥行きを感じる。酸味の具合が丁度良く、ほろ苦いアフターも満足できる内容で、なかなかの味わいだった。

Vintageや価格から考えると今一歩な感じもするが、現時点で閉じ気味であったようにも思えた。

(記:2006.3.18)

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CH. マルゴー '96 [マルゴー]

しっかりと色付いた赤黒色で艶を失いつつある。エッジは透明かつ枯れた色合い。血液を薄めたような色だ。

香りは中程度からやや強め。杉林、赤い果実、甘いドライフルーツ、パウンドケーキなど。鼻をグッと突っ込み続けて嗅いでいると段々と甘みの要素が強くなり、馴染みやすくなっていった。

味わいはやや酸が強い。厚み感があり、ほろ苦く、複雑性がある。非常にポテンシャルを感じさせる内容だ。アフターの複雑性、持続性も十分な満足感を与えてくれる。

全体に高いレベルで纏まっていると思う。ただ何かもう一歩のプラスアルファが足りない。

(記:2005.11.27)

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CH. オーゾンヌ '96 [サンテミリオン]

しっかりとした色、艶を維持している透明感のあるルビー色。エッジの部分のみ少し枯れたピンク色になっている。

香りは弱めで、甘さを含んだ赤い果実、赤い花の香り。干し肉、干しイチジクなどの要素も感じられる。

味わいはやや酸が目立つが、中盤に旨味感があり、とても上品で好感が持てる。特に後半は複雑性のある旨味感がよく口内に広がり非常に心地良い。アフターが長く、苦味、ミネラルの印象がなかなかだ。

(記:2006.3.18)

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CH. ペトリュース '96 [ポムロー]

しっかりとした赤色。透明感があるがエッジの部分はそれほど褪色していない。

香りは中程度で甘い乾燥イチジクの風味が主体。とてもしっかりとした甘い香りで楽しい気分にさせてくれる。自然な匂いと人工的な匂いの両方を持っているが、それがうまく折り合っているようだ。ソーテルヌのような雰囲気もある。

味わいの絶対値は、やはり抜きん出ている。誰が飲んでも「美味しい」という味わいだ。滑らかで豊富な旨味と果実感があり、中盤の充実度合いが素晴らしい。後半以降もかなりのレベルで、心地良い痺れをもたらすタンニンや苦味に、前半から残る果実感がうまく混じり合う。余韻のほろ苦さは、いつまでも口内に残って延々と続く。

時期的に100%の状態ではないようにも思えたが、それでも脱帽するほど美味しかった。

(記:2006.3.21)

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CH. ディケム '96 [ソーテルヌ]

しっかりと色付いたオレンジを含んだ黄色。

香りは強く、複雑性が他のVintageのディケムと比較にならないほど素晴らしい。蜜をはじめとする複雑な甘みが、鼻の奥から脳へと染み込んでいくようだ。(冷静な描写が出来ないほどの香りだ)

味わいは「二段ロケット」のように波状攻撃をかけてくる。最初はディケムらしい複雑な甘みがやってくる。後半には樽に由来するナッツやバターの風味がグッと立ち上がる。味わいも香りに負けないほどのインパクトだ。

(記:2006.3.21)

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CH. ランシュ・バージュ '02 [ポイヤック]

05年3月にENOTECAのテイスティングで飲んでいる。R.P.90~92点。プリムールで3本購入済みで、1本当たりの価格は¥4,400だった。前回は閉じ気味で低い評価にしたが、半年を経過して状態は変わっただろうか?

中心部は赤紫色。エッジの部分は透明な赤色。

香りは、やや強めで、青草、ハーブ(ローズマリー中心)、ミント、杉林など。典型的なランシュ・バージュっぽい香りで嬉しくなる。

味わいは滑らかでバランスが取れている。ほのかな旨み、厚み感があり、大人っぽい落ち着きのある味わいだ。アフターの渋みはよく蓄積し、飲み進むに従い、渋みと苦味が「ジン」としみてくる。

「最高」ではないが、平均的なランシュ・バージュより出来の良いVintageだと思う。半年前のテイスティング時より状態が良くなっている。この状態であればプリムール購入したことに全く悔いはない。(ただ、現在の提示価格はちょっと高すぎだと思う)

(記:2005.11.26)

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CH. ディケム '99 [ソーテルヌ]

(R)CH.jpg

下記は抜栓1週間を経過した時点での感想。全く衰えるところがない・・・どころか、日に日に香りも味わいも強度と複雑性を増しているように感じた。

オレンジを含んだしっかりと色づいた黄金色。ネットリ感が凄く、グラス面にドロリとした脚を残す。

香りは強くハッキリしている。甘い甘い蜜、アンズ、ビニール、黄色い花など。複雑かつ甘い香りが鼻腔から喉の奥にスーと浸透してゆく。花束に顔を突っ込んでいるようで、香りだけでも十分幸せになれる。

味わいも満足度十分で、前半の蜜の味わいから複雑性を増しつつ後半にアンズの風味他を加えてゆく。アフターには全体を引き締める若干の苦味がある。(ただし抜栓3日目くらいまでは、樽のバニラ風味が馴染まず浮いた感じになっている)

飲む量にもよるが、適量に押えれば甘ったるいしつこさもなく、とても楽しめるソーテルヌだ。最初に書いたように段々と開いて要素を明確にしてゆく状態なので、1週間かけて微量ずつ飲むのをお奨めする。低価格路線最初のVintageだが、扱い方次第で十分に満足できる内容だ。要素が完全に溶け合っていない状態なので、今後更なる向上も見込めると思う。

(記:2005.11.7)

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シャペル・ド・ポタンサック '02 [メドック]

9月23日(金) ENOTECA広尾本店で行われた「THE WEEK OF CH. LEOVILLE LAS CASES」テイスティングに参加した。ポタンサック、ネナン、ラス・カーズ関連のワインを12種飲んで¥5,000だ。

透明感がある濃い、しっかりした赤紫色。エッジはピンク色から赤紫色。

香りは中程度で、若いカベルネにありがちな匂いだ。酵母、青草、ミント、人工的なキャンディの甘さなど。

味わいは凝縮感に欠けるが親しみやすくほどほどの味わい。すぐ消えてしまうが、ほのかな旨味がある。後半には控え目な苦味あり。全体に透明感を連想する味わいだ。飲み進むと後半の苦味が蓄積して良い感じになるが、その反面、安っぽい印象も強まり好印象は相殺される。

やはり「それなり」の味わい。安っぽい印象は拭えない。飲むべきワインを多く抱える人には奨められない。

(記:2005.9.24)

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CH. ポタンサック '02 [メドック]

透明感がある赤みがとても強い紫色。

香りは中程度からやや強めで揮発性が高い。これも2ndワイン同様青臭いが、ふくらみがあり、それなりの複雑性を持っている。

味わいは少し平板に感じたが滑らかな口当たり。ミネラル、塩気、ほのかな旨味も感じる。後半からアスターにかけては、苦味と食欲を促進する酸味、タンニンがじわっと出てくる。

久しぶりに飲んだが、95年や96年で感じた「厚み」「黒っぽさ」「煮詰めたような凝縮感」とは随分と違うスタイルに変わっている。とても親しみやすいワインで、構えず気軽に飲む際には良いかもしれない。

(記:2005.9.24)

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CH. ポタンサック '99 [メドック]

赤黒くしっかりした色合いで透明感がある。

香りは中程度で、ダークチェリーなど甘さを感じさせる綺麗でクリアな印象。

やはり滑らかな口当たりだが、その直後に厚みと酸味が力強く立ち上がる。02年より身が詰まった感じだ(品質はともかく)。アフターに蓄積する渋みは心地良い。

飲み頃感は出ていると思う。ただ90年代の良い記憶もあるので、ポタンサックはもう2歩ほど上の品質を目指して欲しいと思う(価格もそれなりだし)。

(記:2005.9.24)

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フューグ・ド・ネナン '99 [ポムロー]

透明感がある暗い赤色。エッジはピンクで、若干褪色が始まっているように見えた。

香りはやや強めで、少し安っぽい感じの香りだ。カシス、キャンディ、ミント、アルコールなど。強く個性のハッキリした香りで、シャープ過ぎる部分がある。

口に含むと滑らかで丸い味わい。それなりの厚み感もある。2ndワインとしては、特筆すべき水準に思える。際立った特長には乏しいが、全体のバランスが整っており、手堅く丸く収まっている。

「これは買い得のワインだ!」とつぶやき価格を見たら¥3,800もする。これではせっかくの品質に見合わない。¥2,500前後迄ならば適正価格だと思う。

(記:2005.9.25)

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CH. ネナン '02 [ポムロー]

透明感があるが、非常に濃く暗い赤色。

香りはやや強めで、とても上品な感じがする。甘い砂糖漬けの赤いフルーツ、ミント、シンナーなど。複雑な果実感がとても心地良い。

味わいは滑らかかつ厚みがある。第一印象は非常に良い。口の中を廻してやると確かな旨味と酸味が広がってゆく。ただし飲み進めてゆくと、後半の渋みや酸味感がだんだんと強くなり、やがては「しつこく」感じるようになる。

食事と共に楽しむと更に真価を発揮するかもしれない。良いワインだと思うが、今回のテイスティングでは若干しつこさが目立った。

(記:2005.9.25)

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CH. ネナン '99 [ポムロー]

透明感があるが、非常に濃く暗い赤色。

香りは強めでハッキリしており、クリアで心地良い。アルコール、ビニール、汗、絵の具など。全般にシャープで、絵の具箱や塗料の箱を嗅いでいるようで面白い。好みの香りだ。

味わいは滑らかで旨味感があるためスルスルと飲める。ストレートな旨味とクリアさ、透明感が好印象だ。後半はたくましさと程よい渋みが出て、全体の構成も良い。

素直に旨いと思えるワイン。価格との比較で言えば、この日一番納得できるワインだった。¥5,000前後で入手できるのであれば狙い目のワインと思う。

(記:2005.9.25)

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クロ・デ・マルキ '99 [サンジュリアン]

赤黒い色合い。エッジは透明感ある赤みの紫。

香りは中程度で、汗や酸の要素が中心だが、厚みや複雑性を合わせ持つため楽しめる内容になっている。

口当たりは滑らか。中盤では旨味感と厚みが立ち上がってくる。後半は酸が中心。キレイな酸で、口内に長く余韻として残り食欲をそそる。

適正価格。もう少しだけ安ければ申し分ない。酸味の上品さ中心なので、どちらかというと玄人受けする味わいに思えた。

(記:2005.9.25)

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クロ・デ・マルキ '96 [サンジュリアン]

透明感あるややくすんだ暗い赤色。

香りはやや強めで汗や熟成を感じさせる匂い。とても良い感じだ。

味わいはよくこなれていて、ほのかな旨味がある。中盤は厚み感もあり良いワインだと分かるが、現状ではやや酸が目立ち過ぎている。余韻に至るとその酸はヤマを越し心地良くなるが、全体を通して若干の引っ掛かりを感じた。

現状、少しバランスを崩しているように思える。(時期的な要因による)

(記:2005.9.25)

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CH. レオヴィル・ラス・カーズ '01 [サンジュリアン]

R.P. (92-94+) [W.A. Issue 146]。
4月24日に、広尾店個別のテイスティングで飲んでいる。その際、素性の良さは感じたが、香りが閉じており線の細さが目立った。

暗い赤色。しっかりとした色で、エッジの部分まで均一に色付いている。

香りは強めで前回飲んだ時から好転している。甘く、複雑で魅了される香りだ。キャンディ、ドライフルーツ、アルコール、ミント、シンナーなど。

味わいは滑らかでバランスが取れている。だがラス・カーズとしては中盤の凝縮感が乏しい。後半の酸味と渋みはキレイで、クリアな印象を持った。

前回テイスティング時と比較すると、香りは明らかに開いており向上している。味わいは平行線で今後も劇的に向上するとは思えない。だから絶対評価は据え置きだ。

(記:2005.9.26)

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CH. レオヴィル・ラス・カーズ '98 [サンジュリアン]

R.P. 93 [WINE BUYER'S GUIDE Sixth Edition]。

暗い赤色。しっかりとした色で、エッジの部分まで均一に色付いている。

香りは中程度で、引き込まれるような言葉では言い表せない魅力がある。シンナーなどの揮発性の香りを軸に、ミント、杉林、ぶどう果皮など。

味わいは滑らかで非常に飲みやすい。エレガントさを感じるが、決して凝縮感に欠ける訳ではない。クリアさがあり、全体が丸く収まっている。余韻は非常に長いがイヤミな要素が全くなく、素晴らしく洗練されているように思えた。

うまく言い表せないが、とても美しく洗練されたワインだ。本当に美味しいと思う。

(記:2005.9.26)

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CH. レオヴィル・ラス・カーズ '96 [サンジュリアン]

R.P. 98+ [WINE BUYER'S GUIDE Sixth Edition]。

現在の色合いは01年や98年と同様だが、元々はずっと黒っぽい色だったように思える。エッジはごく僅かに褪色が見られ、透明化が進んでいる。

香りは弱めのコゲ臭があり、全体に閉じている。他にビニール、ミントなど。閉じていて真価を発揮していないが、全く楽しめない香りという訳でもない。ポテンシャルは感じる。

飲み口は滑らかだが、それを追う酸味と渋みが強い。特に渋みが強く、まだまだ飲み頃ではないように思える。口内を念入りに廻すと、後半に旨味がほのかに広がる。飲み進むと渋みが蓄積して良い具合になってくる。

現時点では閉じ気味で酸がやけに目立っているが、ポテンシャルの高さは感じられた。今後の熟成に期待。

(記:2005.9.26)

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CH. レオヴィル・ラス・カーズ '89 [サンジュリアン]

しっかりとした暗赤色だが、外縁部の色合いは枯れてきている。

香りはやや強めで、アルコール、杉、檜、江戸むらさきの瓶詰など。熟成を感じ、揮発性の強い香りだ。木を強く意識させ、とても心地良い感じがする。

味わいは旨い!まだまだ力強さがあり、程よい程度に酸が立っている。後半は渋みが蓄積して「渋美味しい」。口内でずっと廻していたい味わいで、実際そうすると旨味感がじんわりと渋みに加わってゆく。

しみじみと味わえる本当に上質のワインだ。

(記:2005.9.26)

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CH. ブラネール・デュクリュ '28 [サンジュリアン]

9月18日(日)、ENOTECA広尾本店の「CENTURY CELLAR TASTING」にて、下記4種をテイスティングした(¥20,000)。これまで飲んだことのない年代のワインだ。

1本目は'28年のワイン。いきなり大戦間期だ。手近な本で確認してみると「済南事件」や「満州某重大事件」が起こった年なので、田中義一内閣あたりが華北や満州を対象に色々と画策していた頃だ(学生時代に同じ学科の何人かが、その辺りを研究していた)。よくよく思い起こしてみると自分自身も「大戦間期の海軍軍縮」とかのレポートを書いていたのだが、そんな時代のワインだと思うと感慨ひとしおである。

マーラベッセが出所のボトル。
エッジは褐色を含み、透明度があるが、「これが本当に'28年のワインか?!」と思わせるほどしっかりした黒みのあるルビー色をしている。

香りは中程度からやや強め。腐葉土、落ち葉、汗、どこかしら甘い熟成香もある。古酒独特の香りで厚みがあり、とても気持ちが良くなる。

味わいの前半は、カドが取れて素直に古酒だなと思わせる。ただ何の事前情報無しに飲むと「'60年代から'70年代前半の古酒」と答えてしまいそうな内容だ。後半にかけて良質の酸味が強まり力強さを発揮し、口内をしっかりと捉える。またアクセントとなる苦味も生きており、アフターではアルコール感が胸を熱くする。塩気やミネラルも感じ、余韻に残る酵母の風味や苦味は心地良い。

中盤以降の力強さに特に強い生命を感じた。ただひたすら感心した。

(記:2005.9.19)

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CH. ラトゥール '43 [ポイヤック]

このワインもマーラベッセが出所。このHPには未掲載だが、以前マーラベッセ・テイスティングのトリで飲んでいる(メモを見ると、その際の絶対評価は「◎」だ)。今回のボトルの状態はどんなだろう?

'43年は私の母の生まれ年。ボルドーは独軍の支配化で、ボルドー液の入手が困難になったり、占領軍の供出要求にどう応えるかもめたりしていた頃だ。ロシアに搬送されたワインの一部は「赤い氷とガラスの破片」になって、前線の将兵を怒らせたらしい。

透明感が高いが、暗い赤色で'43年とは思えない。エッジは褐色化、透明化が進んでいる。

香りは強く、言葉ではとても表現しきれない香りへと熟成している。甘い、ワインとは別の飲み物のような香りだ。木樽、アルコール、甘いブーケが鼻の奥から脳に達するようだ。他に落ち葉や、ふわっと体を包み込む温かいスープのような旨味を連想させる香りがある。2度と出来ない経験だ。

口に含むと「ああ、旨い!」と1人つぶやいた(ここで以前1回飲んでいることを思い出した。味わいの素晴らしさが記憶を呼び起こしたのだと思う)。完全に今も生き続けている味わいだ。旨味や厚みを感じ、普通に飲んでも美味しいと思える。酸、タンニン、苦味が口内に心地良く残り、非常に長い余韻が続く。飲み終えた後に酵母のような風味が鼻に抜け、これも気分を高揚させる。

確実な旨味感、驚くべき力強さは今でも、これからも飲み手を感動させるだろう。ひたすら脱帽だ。

(記:2005.9.19)

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CH. ラフィット・ロートシルト '34 [ポイヤック]

3杯目のこのグラスはシャトー蔵出し。

透明感が高いが、しっかりとした暗いルビー色。エッジは褐色化と透明化が進んでいる。また液中に赤い粒子が見える状態。非常にキレイなブルネロを見ているような印象だ。

香りは中程度からやや弱め。甘いドライフルーツ、揮発性の高い香水など。奥の方に引っ込んでいるが、注意深く嗅ぐと妖しい魅力を持っている。

味わいの前半は比較的平板で酸っぱい感じだ。若干のヒネた風味もある。後半になると1級シャトーの面目を保つような力強さ、たくましさが口内に展開する。飲み進むと口内に、酸味、苦味、酵母のような風味が徐々に蓄積し、旨味感へと発展する。余韻は非常に長く素晴らしい。

最初の印象は良くないが、飲み進むほどにたくましい味わいが喜びを与えてくれるグラスだった。

(記:2005.9.19)

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CH. ラフルール '97 [ポムロー]

これもやまや新宿店での有料試飲。Glass¥1,500。

濁りのある血のような赤黒色。エッジの部分を見ると細かい粒子が見える。

香りは強く、胡椒、ローズマリー、汗、澱、黒色火薬、中性的香水など。本当に個性のある香りだ。

味わいは滑らかで、後半に酸とタンニンが強まって渋美味しい。また酸味も強く、これが渋さと合わさって、一層美味しさを増す。

確かに独特で特徴のある味わいだが、期待していたほどではない。Vintageのせいかもしれないが、もう少ししっかりした構成感や厚みが欲しいように思えた。

(記:2005.9.13)

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CH. マレスコ・サン・テグジュペリ '97 [マルゴー]

初めて飲むシャトーだが、第3級格付けだそうだ。90年以降、ミシェル・ロランが技術顧問を務めている。

艶のない赤黒色。エッジは赤く透明だが、同時に濁りも感じる。

香りはやや強めで甘く人を惹きつける。カシス、甘い果実、ニス、アルコール、ミント、白木など。

味わいは良い意味で酸の強さを特徴にしている。第一印象では香りとの間でアンバランスな感じがし物足りないが、飲み進むうちに次第に良い部分が目覚めて口内を潤す。酸と同時に現れる果実のふくらみがとても良い。酸っぱいけど、とても美味しい新鮮な果実を食べているようだ。後半はやや強めで、時折ザラッとした苦味を見せる。

クセになる酸が長く口内に残り、食欲を促進して次の1杯が欲しくなる。美味しく成長中のワインだ。

(記:2005.9.27)

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CH. サン・ピエール '94 [サンジュリアン]

サンジュリアンの小規模な4級シャトー。

非常に暗く黒みの強い色合い。

香りは中程度からやや弱め。熟成がかなり進んで、酸っぱい系統のキケンな香りだ。汗、腐葉土、ほのかに甘いアルコール、ミントなど。第一印象は良くないが、注意深く嗅ぐと心地よくなる。

口当たりは滑らかで引っ掛かるところがなく飲みやすい。中盤の厚みも程よく、ほのかな旨味感も現れる。中盤から後半にかけて酸味と苦味が現れて、スッと口内から前半の味わいを消し去り、アフターにはほろ苦さが残る。

よくよく考えるとこのボトルも10年以上を経過している。そう考えると、いまだ若々しさを残し、健全に熟成しているように思える。充実感を味わえるワインだ。

(記:2005.9.28)

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CH. ダルマイヤック '94 [ポイヤック]

非常に暗く黒い色合い。

香りは中程度からやや強め。甘く心地良い香りがするが熟成感はない。むしろ若さを感じる。このシャトーのごく若いワインに感じる青臭さはすっかり取れており、甘い自然な感じの果実香、肉、ミント、香水、冷蔵庫などを感じる。吸い込まれてしまいそうな香りだ。

味わいは少し水っぽいが滑らかな味わい。前半にこなれた旨味感が広がり、後半に味わいを下支えする酸味が前面に出てくる。

なかなか楽しめる味わいだが、もう少し厚みが欲しい。どうしても薄っぺらい感じを拭えなかったので、若干のマイナス評価にした。

(記:2005.9.29)

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CH. ムートン・ロートシルト '97 [ポイヤック]

艶のない赤黒色。エッジの部分は透明感がある。

香りは中程度からやや強め。鉛筆の削りカス、焼いた木、汗、酸、ミント、アルコールなど。甘さを感じるコゲ臭中心だが、心地良く好印象だ。

味わいは期待通り滑らかな口当たり。じんわりとした旨味、酸味、タンニンが、ほのかに口内に広がる。厚み感がそれほどでなく、控え目で酸味が強く出ている。だが、非常に「飲み頃感」が強く感じられ、「良い時期に飲んだ」としみじみと思わせる味わいだ。

もう少しすると下り始めるようにも思えるが、現時点では、かなり楽しめる状態だ。

(記:2005.9.29)

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CH. コス・デス・トゥルネル '86 [サンテステフ]

艶がなく暗い色合い。エッジの透明部分が広い。

香りは強く、完全に熟成したボルドー特有の香り。腐葉土、酸が中心で、カブト・クワガタ飼育ボックスの中を覗いているようだ。

味わいは滑らかで引っ掛かるところがない。前半に熟成した旨味がほのかに広がり、後半は酸味中心に変化する。アフターは熟成によってこなれた苦味が良い。

健全に熟成したボトルで、とても美味しい。どこかにインパクトがあれば更に好評価を得られる内容だが、若干個性が足りない。それはともかく優等生的なボトルで、価格さえ折り合えば購入して手元に置きたいワインだ。

(記:2005.9.29)

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CH. ブラーヌ・カントナック '02 [マルゴー]

6月26日、ENOTECA広尾本店での「TASTING 2002 VINTAGE」に参加した。ボルドー7種で¥4,200。

黒みの強い暗い赤色。若さを感じる色合いだ。エッジの部分は透明感ある赤紫色。

香りはやや強めで、絵の具、ペンキ、ふくらみのあるぶどう果汁の果実香、甘さを含んだヒノキ、汗などが知覚できる。フレッシュで厚みを感じる香りだ。

口当たりは酸が勝っており、アルコール感が強く胸を熱くする。後半から酸味と苦味が混じり合い、微妙な美味しさを醸し出す。アフターは痺れるようなタンニンとバニラの戻り香が目立つ。

決して高い評価は付かないだろうが悪くないワインで、合わせる料理次第ではかなりの実力を発揮する可能性がある。まるで、まだ酸の強い熟す一歩手前の果実を食べているような味わいだ。

(記:2005.10.9)

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CH. レオヴィル・ポワフィレ '02 [サンジュリアン]

非常に黒みの強い、完全に熟した桑の実のような色合い。エッジの僅かな幅のみ赤紫色だが透明感はない。

香りはやや弱めで、閉じて引っ込んでいるようだ。ミント、ハーブ、アルコール、杉林など。僅かに甘さも感じる。

味わいは滑らかで優しい第一印象。口内に蓄積するとジワジワと酸味が出てくる。全体に大人しく上品な雰囲気だ。アフターは必要十分な酸味と控え目なタンニンがある。またバニラのような戻り香も感じた。

飲みやすく上品だが、いつまでもどこかが物足りない。もうひとひねり欲しいワインだ。

(記:2005.10.9)

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CH. バアアン・オー・ブリオン '02 [ペサック・レオニャン]

若い赤紫色を暗くした色で、向こうが見透かせるか見透かせないかギリギリの色合い。エッジは透明感がある。

香りは中程度で若干焦げたようなニュアンスを纏い、その後ろにカベルネ的な若いぶどうの香りがする。全体にちょっと閉じているようで全開感がない状態だ。

その反面、味わいは外向的。滑らかな口当たりの後、中盤には旨味感が口内に広がる。酸味も適当で、後半からアフターにかけてのタンニン、酸味、ミネラル感のバランスも心地良い。ただし、ほんの少し厚み感に欠け、戻り香や余韻の樽の印象がこなれていない。

主に若さから来るマイナス面は確かにあるが、潜在能力を感じ、価格次第では買い得なワインだと思う。

(記:2005.10.9)

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CH. コス・デス・トゥルネル '02 [サンテステフ]

中心部は黒みの強い赤紫色。エッジは透明感ある赤紫。

香りは強めで、ふくらみがあり華やかだ。ぶどうの甘い果実感がすごく心地良く、樽香がうまく溶け込んでいる。他にケモノや男性の体臭のような要素もあり複雑。

味わいは滑らかでふくらみがあり、旨味を感じさせる味わい。バランス感が素晴らしく、誰もが素直に美味しいと思えるワインだ。アフターにも旨味感は続き、酸味が適度で、これも心地良さを演出する。

味わいにメリハリがあり、複雑性もあるなかなかのワインだと思う。01年以降、確かにコスのスタイルは若干変化し、品質が向上しているように思える。

(記:2005.10.9)

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CH. ラフィット・ロートシルト '02 [ポイヤック]

黒みの強い赤紫色。エッジの部分は赤紫色。

よく開いていて強く非常に心地良い香り。ラフィットらしい焦げ臭、汗、アルコール、ミントなど、明らかに1級シャトーの格を備えた素晴らしい香りだ。

味わいは「美味しい」。素晴らしいバランス感と旨味感、ふくよかな果実味、よくこなれた旨味が口内にじわっと広がる。後半の酸味とタンニンもしゃしゃり出ず、程よいアクセントを余韻に残す。飲み続けるとやや酸の強さが目立ってくる。

ラフットや1級シャトー同士での比較では「最高」ではないが、確実に1級の平均点以上の品質を持っている。プリムールで買っておいて良かった!

(記:2005.10.9)

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CH. ラトゥール '02 [ポイヤック]

エッジも含め暗い赤黒色。

香りは開いていて外向的。上品で引き込まれるような魅力がある。果実香、ミント、甘い女性用化粧品など。幸せな気分になれる香りだ。

味わいは旨味感があり素直に美味しいと認められる。クリーンで素晴らしいバランス。後半の痺れるようなタンニン、適度な酸味も全体の構成の中でぴったりと嵌っている。余韻は芯のあるタンニンが特徴で、喉や胸を熱くしつつ、長くいつまでも心地良さが続く。

この日のテイスティングで(7種のうち)1番のワインだった。

(記:2005.10.9)

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CH. クーテ '02 [バルザック]

輝きのあるレモン色。

香りはとても強く、グレープフルーツをはじめとする熱帯系の香りと、上質のソーテルヌが持つなんとも言えない香りを併せ持つ。

味わいは甘い。上質で上品で、しつこくない大人向けの甘さで、いくらでも飲めそうな気がする。

感想は少なめだが、とても好印象だった。以後、安く買えないかと探しているが、大体ボトルで¥6,000くらいしてちょっと高い。ハーフ¥2,500くらいで購入できないものか・・・。

(記:2005.10.9)

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CH. マグドレーヌ '75 [サンテミリオン]

6月19日、ENOTECA広尾本店にて「HIRO-O TASTING 1975 VINTAGE」に参加。ボルドー古酒 3Glassで¥4,000。

全体に枯れくすみ暗い色合い。中心部は濁り、向こう側が見透かせない状態だが、エッジは透明なレンガ色。

香りはやや強めで、汗、酸、枯葉、腐葉土、絵の具、ハーブ、青草など。どことなく甘く、引き込まれる古酒然とした香りで個人的に好みだ。

味わいはよくこなれており、上品な酸を感じさせる。またアルコール感が比較的強く胸を熱くした。キレイに澄んだ印象が最初にあり、そこに古酒らしい酸が加わり、更に控え目だが口内をつかむような旨味がじわじわと広がる。飲み進めると厚み感とアフターも満足できるものになる。アフターの苦味の残り方が特に好印象だった。

よくワインを飲み慣れている人、とりわけ古典的バローロなどを好む人向けの通好みの味わいだ。

(記:2005.10.10)

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CH. レオヴィル・ラス・カーズ '75 [サンジュリアン]

中心部は向こうが見えるか見えないかの境目くらいに透明感が出ている。全体はくすんで暗い色合いで、元来はしっかりと色付いていたように思える。エッジは褐色化が進んでおり、暗い赤い粒子が見える。

香りは中程度からやや強め。落葉や腐葉土など秋深い時期の雑木林を思わせる。それと同時に甘い要素やミントのようなクール系の香りもあり。

最初の口当たりは平板、水っぽい感じがして期待外れ。中盤から後半に入ると、古酒らしい酸と、こなれた苦味が立ち上がって大人びた品の良さを示す。飲み進むと酸が蓄積して旨味感が増す。

悪くはないが、飲んでいると常に欠乏感・物足りなさがつきまとう。ピークを過ぎてしまったのだろうか?素性の良さを感じるだけに、とても残念だ。

(記:2005.12.21)

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CH. ランシュ・バージュ '75 [ポイヤック]

元々が相当に黒いワインだったのではないか?全体にくすみ、透明感が出ているが、エッジまでしっかりと色付いている。エッジの部分は広く透明でレンガ色の粒子が見える。

香りは中程度だが、特徴があり「オヤッ」と思わせる。乾燥イチジク、焼いた樽、ハーブ、男性用香水、腐葉土、ヒネ香も僅かだがある。汗、表面を剥いだ木材、きのこなどの香りもあり。

滑らかで厚みのある口当たりを持ち、香り同様このワイン独特の個性を発揮しながら熟成感を纏い、旨味感を出している。やや水っぽく、後半からアフターにかけてのつなぎの部分で、ごく僅かにカビのような雑味があるが、全体としてはなかなか良い印象。中盤の旨味感、後半に現れる酸味、アフターの収斂味が杯を重ねるごとに良くなってゆく。アフターに残る味わいが心地良く、唾液の分泌を促進しとても幸せな気分にさせてくれる。

ちょっとピークを過ぎているようにも思えたが、まだまだ楽しめる状態だ。

(記:2005.12.21)

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ポムロー・レゼルヴ '02 [ポムロー]

6月5日ENOTECA広尾本店にて「The Week with Mr. Christian Moueix」のテイスティングに参加した。提供されたワインは下記9種類。料金は会員価格で¥8,900だった。

1本目は、例のごとくムエック社の造る廉価版。

鮮やかで透明感のある黒みの赤色。

香りはやや強めから強めでシャープな印象を与える。汗、カシス、ミントなど。全体に酸を強く感じる香りだ。

味わいは塩気やタンニンを強く感じる。インパクトがあり力強いが、ややトゲのある味わい。後半以降の酸味が特に強い。アフターのタンニンには多少のザラつきがあり、樽香も少し浮き気味だ。

B級のワインで、この価格ならばコツコツと地道に評価を確立しているシャトーのワインを買った方が得だと思う。

(記:2005.9.18)

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CH. ラフルール・ペトリュース '00 [ポムロー]

このワインは、ファースト・リリース前のムエック・テイスティング時と、リリース後1年経過時の2回飲んでいる。2回目にボトルで飲んだ際は少し閉じ気味だったが今回はどうだろうか?(それにしても2種目がラフルール・ペトリュース'00とは、何と贅沢な!!)

中心部は黒みの強い赤色。エッジの部分は明るい赤とピンクを混ぜたような色合い。透明感があり、赤い粒子が見える。

香りはやや強めから強め。甘い、脳にしみるような、うっとりさせる妖しい魅力がある。甘い樽香、バニラ、ケーキ生地、インクなど。虜になる香りだ。

味わいは滑らかだが、バランスを崩している。果実の風味は豊かで美味しいが、樽の風味やタンニンとの綱引きに負け、樽香や渋みが浮き上がっている。

明らかに飲み頃ではない状態。ただし素晴らしい潜在能力を秘めているので、もっと樽香やタンニンが溶け合った時期(5年くらい先か?)を狙って、また飲んでみようと思う。非常に長く保つワインだと思う。

(記:2005.9.18)

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CH. オザンナ '00 [ポムロー]

このワインも初めて飲んだのはリリース前のテイスティング時。'00年のあまりの素晴らしさに一度に「オザンナ」が好きになり、毎年プリムールで購入するようになった。

黒みの強い、ややくすんだ赤色。エッジは透明で、やはり黒みのある赤色。

香りは中程度からやや強め。甘く、果実感が強く、ストレートに訴えてくる。果実(カシス他)、アルコール、ミント、アクリル塗料など。とても複雑だ。

味わいは滑らかで優しい口当たり。中盤に至っても果実の豊かな感じを保っている。ただこのグラスも飲み頃ではなく、バランスを崩しているように思えた。ラフルール・ペトリュースと比較すると、こちらの方が楽しめるが、後半のタンニンにザラつきがあり、若干のキズが見え隠れする。

このワインも高い潜在能力を秘めながら眠っているワイン。以前のテイスティング時との違いをクリスチャン・ムエックに訊ねてみたが、彼も同意していた。熟成後に再び開花することは間違いないと思う。

(記:2005.9.18)

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CH. オザンナ '99 [ポムロー]

ややくすんだ赤黒色。エッジの部分は透明で暗い赤色。

香りは強めで、とても良い状態に思える。シャープでほのかに甘く、鼻の奥まで沁みてくる。インクの香りや果実の香りがうまい配分で混じり合っており、複雑で妖しい感じがする。

味わいは滑らかで優しく旨味感がある。99年のワインとは思えない傑出した出来だ。誰が飲んでも美味しく旨味を感じる味わいで、後半に残る芯のような印象も全体から考えるとご愛嬌程度と言える。余韻はとても長く心地良い。

現状で最初のピークを迎えているまさに飲み頃のワインだ。

(記:2005.9.21)

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CH. ラフルール・ペトリュース '98 [ポムロー]

'98年のラフルール・ペトリュースは、1stリリースの頃、何度も購入しようとチェックしていたが、価格の推移を観察しているうちに市場から姿を消し、機会を失ってしまった。いいVintageなのに・・・。

中心部は赤黒く、エッジは赤色。全体に透明感がある。

香りは中程度からやや弱めで閉じている。汗、酸を含む果実香など。少しくたびれたような香りだ。ただし楽しめないという部類の香りではない。

味わいは素晴らしい。熟成感がとても良い感じで現れている。酸とタンニンが良い具合で均衡しており、一方果実味も確かに残っている。

香りの弱さを十分にカヴァーする味わいで、おかげで購入できなかった悔しさを再確認出来た。

(記:2005.9.21)

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CH. ラフルール・ペトリュース '89 [ポムロー]

中心部は、くすんだ赤黒色で透明感が高い。エッジは枯れた風合いでオレンジを含む。

香りはやや強めから強めで、枯れており焼けたアンズのような風味がある。よく熟成しているが甘みが残る香りだ。

味わいは滑らかで、やはりキレイに熟成している。ほんのちょっぴりヒネた感じがあるが、旨味感が十分過ぎるほどあり、とても美味しい!!旨味を存分に引き出した上で、全てを丸く収めたような印象だ。美味しく、そして旨い!

飲み進むと中盤の酸味が若干しつこくなるかもしれない。だが総体的には素晴らしい味わいだと思う。

(記:2005.9.21)

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CH. トロタノワ '95 [ポムロー]

ややくすんだ赤黒色。エッジは透明で赤い粒子が見える。

香りはやや強め。青草、畳表、線香、ミントなど。複雑で楽しめる香りだ。鼻の奥から体のどこかに染み入るような匂いだ。とても心地が良くて、いつまでも嗅ぎ続けたくなる。

味わいは、旨味、酸味、タンニンが非常に素晴らしいバランスを保っている。中盤の旨味感と酸、後半の旨味感とタンニンのマッチングが最高で、飲み進むとじわじわと渋美味しさも出てくる。

とても良いワインで、痺れるような美味しさを感じた。
過去数回のムエック・テイスティングを通じて感じたトロタノワの優越性が、このテイスティングで確信に変わったので、今ではチャンスがあるごとにこのシャトーを購入している。プリムールでの購入も始めようと思う。

(記:2005.9.21)

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CH. ペトリュース '96 [ポムロー]

しっかりと色付いた赤黒色。全体に透明感が高い。エッジの部分はやや枯れて桜色っぽい。何となくボルドーの普通のワインのような色合いだ。

香りは中程度からやや弱め。強度は控え目だが、うっとりするような妖しいシャープな香り。甘い果実の香りを中心に、アクリル塗料、シンナー、ミント、杉林など。グラスを廻せば廻すほど香りが湧き上がってくる。

味わいは滑らかで旨味感が十分。果実味、旨味、酸味のバランスが素晴らしい。飲み進むと酸の蓄積が心地良くなってくる。

とても良く出来た、美味しい、旨味のあるワインだ。しかし価格に応じた他を寄せつけない特長があるかというと、それは「否」と言わざるを得ない。

(記:2005.9.22)

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CH. マグドレーヌ '59 [サンテミリオン]

このワインは5月連休の際に1回飲んでいる。

非常に枯れくすんだ色合い。全体に透明でエッジは褐色化が進んでいる。

香りはやや強めから強め。完全に枯れた香りで、汗、酸、腐葉土など。健全に枯れたボルドーに共通する香りだ。

味わいは旨味が非常に強く感じられた。旨味のベクトルが違うせいか、ペトリュースの後でも十分に対抗出来ている。完全に熟成した旨味の輪郭が、ぼやけずにとてもハッキリとしていて好感が持てる。また果実味が芯の部分に残っていてまだまだ今後も保ちそうな印象だ。

5月に飲んだボトルより、若干だが状態が良かったように思えた。

(記:2005.9.24)

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ル・カリヨン・ド・ランジェリス '99 [サンテミリオン]

かなりドス黒く泥水のよう。使い過ぎてしまった筆洗いの水のようだ。

香りは中程度で、土、キノコなど。

味わいはよくこなれた旨味感があり、バランス良く各要素が溶け合っている。後半の酸味と渋みの質も良く、素直に楽しめる内容だ。アフターの渋みは、なかなか心地良い。

ボトルで¥5,000程度だという。最上の複雑性はないが、それなりにこなれていて、理屈抜きに楽しむには妥当な価格だと思う。

(記:2005.9.29)

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エール・ダルジャン '02 [ボルドー]

しっかりと黄みの強い色合いで輝きがある。

香りは中程度からやや強め。樽のバニラが目立っている。他に、ほのかにレモンの皮の香り。少し置くと、焼いたドライフルーツを乗せたパウンドケーキ。甘さが強く香る。香水、柑橘系の香りもあり、ソーヴィニオンブランの香りが心地良い。

味わいはクリーンでクリア、滑らか。爽やかな酸味がある。後半、樽のバニラが強烈に立ち上がり、最初バランスが悪いが、しばらく置くと極端な突出は収まり、ソフトで上品、丁度良いアクセントになった。 

(記:2005.5.21)

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CH. ムートン・ロートシルト '02 [ポイヤック]

3月初めに同じものを飲んでいるので、今回は簡単に変化の具合を確認。

しっかりとした黒い色合い。エッジの部分は明るさを含んだ暗赤色。

香りは強いロースト香、焦げ臭が支配的。その他、甘さ、ミント、男性用の香水などが感じられる。ともかく焦げている。

味わいは閉じ気味のため、この時点までに飲んだオーパースワンに負けてしまっているが、ポテンシャルを感じる。滑らかで旨味感があり、とても満足感が高い。ただし前回と比較すると酸が強く出ているようだ。

(あくまでこの時点をカットした瞬間的な話だが)熟成が進み少しバランスが崩れてきたのだろうか?

(記:2005.5.21)

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CH. レオヴィル・ラス・カーズ '01 [サンジュリアン]

以下5種は4月24日、ENOTECA広尾本店の「CABERNET SAUVIGNON 2001」でテイスティングしたワインだ。

R.P. (92-94+) [W.A. Issue 146]。
赤紫を暗くした色合い。エッジは比較的明るい赤色。

香りは中程度からやや弱め。どうも閉じているようだ。アルコール、酸を含む赤い果実など。バックには樽の風味も感じられる。

味わいは旨く滑らか。だが、その旨味感が大きくふくらんでゆかない。高いアルコール感があり胸が熱くなる。後半にかけて骨格の良さを見せるが、どうしても線の細さを隠せない。またアフターに多少のザラつきを感じる。

苦労して高いレベルに仕上げていることは分かる。飲む価値のあるワインだと思う。だが、1万円の価値までゆくかというと疑問が残る。(01年の他のボルドーとの比較では格段に良いのだが・・・)。少し間を置いて、香りが開く頃を狙ってストック分を開けようと思う。

(記:2005.5.20)

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CH. フォージェール '00 [サンテミリオン]

これもWさんにグラスで頂いたもの。

黒みの強い色合いで、エッジは赤黒い色。

香りは強めでハッキリしている。レザー、みかんの皮、肉など独特の香りを持っている。

味わいは'00年らしさを感じる素晴らしいもの。サンテミリオンの良い部分が出て、滑らかで口当たりが良く、後半には複雑さ旨味感、厚みがある。アフターにはミネラル感、塩気が強く、痺れるような感覚を残す。

(記:2005.12.25)

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クロ・ド・ロラトワール '01 [サンテミリオン]

本日(5月15日)、ENOTECAのSUNDAY TASTING「MERLOT 2001」で下記5種のポムロー&サンテミリオンをテイスティングした。価格は¥3,800。

R.P. (89-92) [W.A. Issue 146]。2年前にENOTECAの試飲会で00年を飲んで以来。カノン・ラ・ガブリエールと並んで毎年価格の割に高得点が付くので、プリムールで購入するかどうか悩む銘柄だ。

凝固しかけた血のような色合い。しっかりと色付いているが透明度は高い。

香りは中程度でとてもシャープ。リキュール漬けのチェリー、シンナー、木樽など。「ツン」とした香りだ。

口当たりは滑らかで厚みもほどほど。インパクトは強くないが、上品で中庸で纏まり感が非常に良い。たまに青臭さが顔を見せるが、アクセントになっており却って好印象。中盤から生まれる弱めの苦味がほんのりと余韻に残る。また飲み終えた後にバニラのような樽香がこみあげてくる。

01年としては非常に頑張って造っているワインだと感じた。ただ味わいの絶対値で考えると、弱くエレガント過ぎる点が物足りない。

(記:2005.5.15)

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CH. キノー・ランクロ '01 [サンテミリオン]

R.P. (92-94) [W.A. Issue 146]。

しっかりとした色付き。中心部は黒みの強い赤色。エッジは明るくピンクを含んだ色合い。エッジをじっくりと見ると赤い粒子が見える。

香りは中程度で、タイムのようなハーブ、汗、カシス、プラモデル用筆洗い液の瓶の中、キャンディのような甘い香りなど。酸と甘さとハーブ感が入り混じった感じだ。

味わいは滑らかで前半はサッパリとしている。杯を重ねる毎に後半に、苦味、渋美味しさが立ち上がり蓄積してゆく。余韻はそれほど長くない。樽に由来する少し浮ついたバニラ風味が、ちょっとの間を置いてこみあげてくる。少しわざとらしい。

どこか物足り無さを感じ、次の1杯、そしてその次の1杯が欲しくなる。グラス1杯ではそれほど好印象ではない。ボトルで通して飲めば、印象が多少変る可能性はある。¥8,500というのは、ちょっと不釣合いな価格に思える。

(記:2005.5.15)

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CH. レグリース・クリネ '01 [ポムロー]

R.P. (91-93) [W.A. Issue 146]。普段あまり馴染みのないシャトーだ。初めてのような気がする。

赤みの強い紫色を濃くしたような色合い。エッジは鮮やかな赤色。透明感はある。

香りはやや強めで、コゲ臭、汗、鼻を抜けるミントなど。何故か結構クセになる香りで非常に心地良くなった。

味わいは柔らかで、どことなく弱々しい。しかし確かな旨味感と強いアルコール感がある。01年の右岸のワインにしては果実味があり、芯がしっかりしているので、後半に果実と旨みをゴリゴリと味わえる。

良く出来たワインだが、この価格ならば02年の1級シャトーが買える。思い入れが無ければ選択対象にはしずらいと思う。

(記:2005.5.15)

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CH. レヴァンジル '01 [ポムロー]

R.P. (90-93) [W.A. Issue 146]。つい5年ほど前までは「品質の割には注目されず低価格な優良ボルドー」扱いだったレヴァンジルだが、今では品質に応じた価格に高騰している。もはや全然手が出ない・・・。

赤みの強い紫色を濃くしたような色合い。全体はややくすんで艶がない。また透明感がそれほどなく濁った感じがする。

香りはやや強めから強め。コゲ臭が強く、ミントやアルコールが鼻から喉奥に抜ける。獣香や鉄サビのような妖しさもあり、よくこね廻して嗅ぐと幸せになれる。

味わいは強くはないが確かなインパクトと旨味感を持っている。前半から中盤にかけての厚み感がなく痩せ気味だが、アフターで果実味、苦味、酸が、グっと口を引き締めるように立ち上がる。じわっと口内に旨味が溜まってゆき、渋美味しさが満ちてくる。

この日一番のワインでアフターの力強さが好印象だった。

(記:2005.5.15)

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CH. マグドレーヌ '88 [サンテミリオン]

今週もENOTECA広尾本店の日曜テイスティングに行ってきた。今週のテーマは、CH. マグドレーヌ古酒。ENOTECA社長の好みのワインだそうだ。価格は以下4Glassで¥3,900(税抜き)。

赤いチェリー色を濃くしたような色合い。'88年とは思えないほど若々しい。

香りはやや強めから強め。枯葉、腐葉土、ダークチェリー、アメリカのキャンディに使われる甘い香料など。

枯れた味わいで、よくこなれている。ほんのりと広がる旨味感と強過ぎない酸味が心地良い。味わいは見た目以上に熟成が進んでいて、危ういバランスの上に美味しさを保っているような感じだ。中盤以降にミネラルや塩気が加わり、余韻として長く持続する。

もう少し安ければ妥当な感じもするが、良いvintageだけに致し方ないのだろう。

(記:2005.5.1)

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CH. マグドレーヌ '72 [サンテミリオン]

  • Posted by: sei
  • 2005年5月 1日 19:17